夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

レベル

一流というのは、何事を一つとっても数段深いものです。ちょっとした違いがちょっとでなく、とても大きいのです。後々のことにも備えができています。さすがに、そういう人は声の分野では本当に少ないのです。直感、実感が素の感覚を妨げているのには、もっとも気づきにくいからです。

 ヴォイトレなくしての一流はありえないのでなく、むしろ、ヴォイトレあっての一流の方がありえない、この厳しい現実の認識なしにヴォイトレを語ってはいけないと思うのです。健康やリラックスというならよいのですが。すぐに効果を求めるヴォイトレが声の基礎づくりを妨げているとさえいってもよいのです。☆

 トレーニング法が発達して、たくさんの指導者が出てきて一般化すると、相対的にレベルが落ちるのはどこでも同じです。多くの人がやり始めるからです。しかし、層が厚くなることで、一流や天才が出やすくなるとしたら、それは大変に重要なことです。

 でもヴォイトレは、そこまでの成果を出していません。その過度期であって、というならよいのですが、そうでしょうか。今となれば、現状を反省して、次に向けて準備するための停滞期くらいに思わなくてはなりません。歌の凋落、歌手の地位の低下、それは役者、声優などの個性やスター性のなさにも通じます。

 結果がよくなっていないときは、自らが行っていることが違っているとの自覚をもつことです。これは、まさにヴォイトレの現状把握を必要とします。映像がメインとなったことによる声のレベルの低下、などと逃げてはいられません。人間の声の力をもって、これからのデジタルでの音声革命にどう対処するかも問われているのです。