A.応用 ステージング 表現 ことば パフォーマンス
B.基礎 クラシック 音楽 基礎 (共鳴 頭声)(胸声 芯)
C.しぜん 遊び 心身 リズム感 音感
ことばで感情表現していくと、歌の表現力は上がります。強い声を出していくことは、ある人にはハイリスクハイリターン、一部の人にはハイリスクローリターンとなります。
基礎の充分でない人の応用は、自らの喉に負担を強います。その負担が鍛えられていくプロセスか、消耗して疲労の重なるプロセスかは、けっこう本人には、難しい判断です。短期であれば、わからないこともあります。トレーナーの役割は、そこにあります。
無理強いした力でやって、すごく伝わることもあります。ステージでは成功、声は、緊張状態でのギリギリなわけです。疲れてきた喉の方が表現力が増す、と述べましたが、その例です。
C→Aは、恵まれてタフであった心身が表現にストレートに結びつくので、もっともシンプルなプロ歌手や役者の成り立ちです。テンションに体がついてきたら声も出て、せりふも歌も伝わるものになったのです。しかし、そこでは呼吸―発声―共鳴の結びつきでの音楽的構築とでもいう基礎が充分ではありません。私は、よくも悪くも、役者的な歌と呼んでいます。個性とステージでの雰囲気、舞台慣れしたパフォーマンス、客あしらいといった、プロの技術で成り立たせているのです。その人の世界観で成立してしまうのですが、音楽観が軽視されているのです。