Cのしぜん=遊びの時期に入ったものは、その人の素質、素養になります。小学生で100メートルでいつも一番の子は、多分、特別な努力やトレーニングをしたわけでないし、気づいたら他の人よりも足が早かったわけでしょう。50人いたら、1人は1番です。それだけのことなのですが、中高校生での100メートルレースは、それだけでは、1番になれなくなります。毎日走ってトレーニングをする人や陸上部のようなところで鍛えている人がいるからです。
そこでB基礎がいることになるわけです。心身、体、感覚も鍛えて変えていきます。その応用として大会や記録会、試合が目標、基準としてあるわけです。
充分なトレーニングをしていないと、トレーニングをしてきた人たちに勝てないのが普通です。生まれつき速かった足も、トレーニングしないと人並みになってしまうのです。だから毎日走る、それが自主トレです。回数、時間といった量と質で上達を狙います。それは、遊びでやっていたようなことが、高い目的と必要性を得て習得プロセスへ移行したわけです。
話を歌に戻して、C→A、心身と音感、リズム感、発音があれば、歌はメロディ、詞、リズムの3つなので、充分に形になります。C→Aは、即効的、早く効率がよいのです。Bが無視されるのは、面倒で時間がかかるし、長期のための基礎だからです。だからこそ、そこが、本当に力をつけるための決め手となるのです。