言うこととやることが違うという批判はよくありますが、ことばと行動の完全一致は、ありえません。
どちらかがよりすぐれていたり、よりよいということもありますし、比べられないともいえます。
これまで身につけてきたことの経験によって、なかなか身につかないことがようやく身についてきたという覚えがあるのなら、じっくりと構えて待ちましょう。何が必要なのかが少しずつわかってくると思うのです。
私は、ある先生に学んでいるうちに、その先生が次に何を言うのかが、わかってきました。私がいては先生がやりにくいのでは、と思って、独り立ちしたのです。そうでない他の人に配慮したわけです。
グループレッスンで10年ほど続けていたとき、私が次に言うコメントを聞かずにわかるようになったと言った生徒がいました。一番優秀だった人です。その人に、「もう私は必要ない」と言ったのです。
そういったことは、頭でなく、身体でなくては捉えられないことです。言っていることより、やっていることをみます。しかし、出てくることばで、案外とわからないものです。