人間社会において、人権が拡大したのは、他人の気持ちがわかる、それは大切なことだという共感能力を多くの人が共通して持ちえたためでしょう。
集団に同一化するのにも、人は、はまっていきます。「第九」など、集団でのコーラスでは、一体になる心地よさがあります。
もどかしさから心地よさになっていきます。
ことばが声として身体でわかっていくのです。
自分の生身の身体感覚で扱うのが、歌や声です。
それに対して、自分の使うことばだけでの思いの吐露、告白、独りよがりの日記、自叙伝は、偏狭で心を打たないのです。