夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

共通語の誕生

日本ではずっと、中央は京(京都、奈良)でした。近世になり、江戸(東京)になったわけです。江戸でも初期の頃の文芸は、井原西鶴浮世草子近松門左衛門浄瑠璃など、上方のことば遣いでした。江戸、武士、男ことばなどは、荒っぽく粗野なイメージでした。

 それが、江戸歌舞伎や洒落本を経て混合していき、19世紀の文化文政以降、滑稽本人情本では、江戸語といってもよいほどの完成を遂げます。公家、僧侶から町人、庶民階級の人々のことばに変わっていくのです。

 一方、大衆を相手にする語り口は、平家物語の頃から、ずっと受け継がれていきます。森岡健二氏によると、今の標準語が成立するまでのプロセスは次のようになります。

1.抄物(経文、漢語、古典の注釈)

2.江戸講義もの(漢字、国語)・説教(仏教)・道教(心学)

3.明治講義もの

4.演説