02.呼吸
舞台では小さな声、弱い声で、表現して相手に伝えるには、呼吸が必要です、だから呼吸の練習が必要になってくるのです。それだけ身体を使わないと相手に伝わりません。 なので、ヴォイストレーニングでは、声は使わないで、息だけの練習をすることもあります…
生きている中での呼吸や声は間違っているわけではありません。程度の問題です。間違っていたら声は出ません。生きていけません。
声を出すということは、かなり微妙なバランスの中で奇跡的に行われているのです。1ヶ月しゃべらないと声は出にくくなり、呼吸も浅くなります。普通の人もかなりのレベルで、呼吸の能力は持っています。それを徹底的に使えるように補強することなのです。
新しい呼吸法をマスターしないといけないと、練習をする分に悪くはないですが、それをどう活かすかが問題です。日常生活で使い、トレーニングで補強しましょう。
よいものを聞き、それに近いものが出てきたときに、認識できる能力を持ちましょう。並行して、呼吸などを鍛えておくと、自然とよい方に開かれていきます。 座っているときなども、意識的に呼吸する必要はありません。リラックスしましょう。
なぜ腹式呼吸を練習するのかというと、舞台では、いろんなことを瞬時に切り替えなければいけないのです。いきなり泣いたり笑ったり歌ったりと。それには、普段の呼吸では足りないから大きめにつけておくというわけです。
息は、生きる、勢いと同語源で生き、活き、粋、意気などと表記されます。 息が上がる、息が通う、息が合う、息が詰まる、息が切れる、息が長いなど。 息は、気にも通じます。 命は、息、息吹き、チは、血や乳、霊や神に関わるものでもあります。息と魂が命を…
スピリチュアリティーの元のスピリットは、ラテン語の息、息をするから来ています。スピリットは、魂、霊魂、精神、心、活力、元気。 ギリシャ語のプシュケは、元は、呼吸する、息を吐くで、霊魂、精神、心を表します。ギリシャ神話では、蝶の羽を持つ美少女…
アニマは、魂、霊魂、生命を表しますが、元は生き、生命力を意味します。アニマル、アニメイト、アニメーションの元です。
白隠禅師は、内観の秘法や軟酥の法を、平田篤胤も呼吸法を論じています。明治では、岡田虎ニ郎、藤田霊斎、二木謙三などによって、呼吸法が提唱されました。昭和では、藤田式の丹田呼吸法、中国からの気功ブームも経て、村木弘昌、帯津良一氏などが継承して…
身体は、もともと息を吸いこむたびに、お腹が膨らむように作られているのです。お腹が膨らむと、腹腔内の内臓が活動するスペースが広がります。血液の循環がより活発になるのです。つまり、呼吸するたびに内臓のマッサージが行われています。
田舎よりも都会にいるときの方が、身体に対する負荷がかかります。つまり、身体を萎縮させて、緊張させるような場面に多く遭遇するからです。自然と胸の浅いところで、呼吸するようになります。息を殺している状態、それは自分の身体にダメージを与えている…
息を殺したり、浅い呼吸をしていると、気づいたら、できるだけすぐに、身体の中心に呼吸を戻します。深呼吸することです。
肺の上の方は、1分間に0.1 リットルくらいの血液の流れですが、肺の下のほうはその10倍ほど流れているわけです。それがお腹が緊張したりして、腹式呼吸でなく妨げられているとしたら、きちんと酸素が送り込まれていないことになります。
幼稚園くらいまでは、皆、横隔膜呼吸がうまいのですが、高校生あたりになると、なかなか使えていないわけです。1分間10回前後というのが、理想です。すると、心拍数も下がります。体内に酸素が十分に供給されると、多くの血液を必要としないのです。
横隔膜は、太鼓の皮のようにイメージしてみてください。お腹が小太鼓だとしたら、その十分に緩んだ音の出る表面が、横隔膜にあたるのです。息を吸い込むと、このドームのような半円形は平らになり、膨張していきます。当然、緊張していると、充分に吸い込む…
呼吸によって吐き出されるのは、14%の酸素、 69%の窒素、その他、水蒸気、5%の二酸化炭素です。この二酸化炭素を体外にきちんと放出しなければよくないのです。
運動によって酸素は体内に入るのですが、同時に消費されます。ですから、呼吸の持つエネルギーを、全身の隅々までいきわたらせられているとは限らないのです。呼吸法の場合は、じっとしたまま、身体を動かさない方が、身体の必要としている場所に補給できる…
運動の問題は、激しい運動のため、胸式呼吸に頼りすぎることにあります。お腹の底に呼吸を入れるような横隔膜呼吸が案外と下手な人もいるのです。お腹に力を入れすぎるため、横隔膜と呼吸が連動しないケースもあります。
慢性的な呼吸過多の人は、二酸化炭素を多く吐き出すので、血液がアルカリ性に傾き、PH値が上がります。となると、酸化するような食品を身体が求めやすくなります。つまり、それによって、太ったり、倦怠感が増したりしてしまうわけです。
一酸化窒素は、コレステロールを減らし、血管の中のプラークがたまらないようにするとか、血栓ができないようにするといった役割があります。つまり、防御機能、循環器系の病気を防ぐ役割をしているのです。一酸化窒素の生成により血行がよくなり、全身に血…
息を止めると、肺に酸素が入らなくなり、二酸化炭素が排出されなくなります。血液中の酸素が少なくなり、心臓や脳を優先するために、血管が収縮して、手足が冷たくなります。血圧が上がって脾臓も収縮します。体内で潜水反応が起きます。
息を吸ってから息を止めるのと、息を吐いた後に息を止めるのでは、後者の方がよいのです。血液の酸素飽和度が下がり、血中酸素飽和度の変化が大きくなるからです。つまり、高地トレーニングの効果と同じことが得られるのです。乳酸の減少もみられます。重曹…
呼吸を何秒止められるかということよりも、何秒で、息を吐きたくなるから、ちょっと苦しく思うかを測って、その時間を伸ばす方が有効です。
PH値の正常値は7.365から7.45の間です。肺と腎臓が関わっています。それよりも下がると、酸性になりすぎです。二酸化炭素をたくさん吐くことで正常に戻します。つまり、呼吸の量が増えるのです。 血液が酸性になる理由の1つとして、身体を酸化させる食品、フ…
胸いっぱいにたくさんの空気を吸い込むと、大体は、口呼吸で胸式呼吸になるものです。大きな呼吸なのですけど、深い呼吸でありません。浅い呼吸です。深い呼吸とは、肺の一番下まで空気を送り込むと思えばよいでしょう。
鼻詰まりを治すためには、鼻から息を吸い、鼻から出すことをします。指で鼻をつまんでみてもよいでしょう。鼻をつまんでできるだけ歩いてみるというのもよい方法のようです。鼻呼吸が苦手な人は、口にテープを貼って寝るとよいでしょう。サージカルテープが…
体内の酸素が足りなくなると、脾臓は止めていた赤血球を出します。脾臓は、血液のヘマトクリット値、これは血液中の赤血球の割合ですが、これと、ヘモグロビン濃度を正常に保つ役割を果たしています。ですから、息を止めていられる時間とも関係するのです。
空気中には二酸化炭素はとても少ないのです。体内の二酸化炭素が必要ともいえます。血中の酸素が体内の細胞に出されるのを助けているわけです。血液のPH値を調整しています。
動物は、鼻が呼吸のため、口が食事のためにあります。ですから、生まれたばかりの赤ちゃんは、鼻呼吸なのです。口呼吸をするときには、危険な状態です。戦うか逃げるかのモードに入ります。