2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧
私の読者には、私が胸声だけを勧めていると、誤解している人が少なくありません。それにお答えしておきます。 当時も今も、歌は高い方へ音域をとるので、カラオケであれ、何であれ、自然と高く響かせ届かせようとします。それがうまくいかないから、そのコツ…
バランスは状態であり、支えは条件です。 低いドから高いドまでの1オクターブ、その下にソ、その上にソとして、歌唱の2オクターブ(男性)を考えます。その上のドがハイCです。女性は、それを3度下げて、ミ(低)ーミ(中)ーミ(高)の域にとるとよいでしょう。 …
私は、日常の声、胸中の共振感覚をもとにした発声、声の芯、声のポジションなどについては、高い声が楽に出せてしまうタイプの人は、こだわらなくてよいし、メニュから、飛ばしてもよいとしました。 これは日本の歌手やトレーナーに、特にそのタイプが多いか…
大正から昭和にかけ、日本には大人の文化があり、大人っぽく、わからないものに憧れました。そういうものが挫折しました。“かわいい”でくくられるロリータ文化は、アニメ、漫画、ゲームと、世界に発信できるクールジャパン、日本文化となりました。私たちは…
・日本人の作家、詩人は、大衆の前で朗読しない。 ・ホテル、レストランのロビーやラウンジに歌い手がいない。 ・全世代に共通する歌がなくなった。ラジオ、テレビからネットへ移った。 昭和の頃はクラブ歌手、流しの歌手もいました。 歌の地位の凋落は、世…
日本人の喉と声の可能性を、私は、英語の発音の専門家と本を書くほど比較して考えてきました。日本人の背の低さやモンゴロイド系の平坦な顔が、欧米人に引けをとって同じようにできないと言う人もいました。体格に差がありますが、国際的に活躍している欧米…
整体などで日頃のストレスをとっている人はそれでいいと思います。プロのスポーツ選手やアスリートなら、専門のフィジカルトレーナーをつけていますね。声はメンタルとフィジカルがとても関係するものです。そこで取り組む姿勢はよいのです。しかし、常に見…
パワフルな声になりたいのとハードにやるのは別です。目的を高くポジティブにとる方が、効果が上がります。 そこは眺めがいいのです。世界を目指せば日本では通用します。結果がでればいいのです。 理論派のトレーナーは、皆さんの弱点が喉であり、そこを克…
研究所での当初のトレーニングは、プロに対しては調整や共鳴、アマチュアに対しては作品のフレーズコピーから行いました。後者は、本人の資質と勘の鋭さが成否を分けます。マニュアル漬けのレッスンやトレーニングとは大違いです。 武術が武道となり、健康法…
私が今の声をメインにしたのは20代後半くらいからです。自分でも歌の声から日常の声に切り替わったと感じました。主に仕事上の理由で、体からの声を使わざるをえなくなったのです。1日8時間近く、ぶっつづけで声を出す毎日が、私の声を変えたというよりも、…
声を決める要因があります。ここでは、声を出す体は楽器であるとして、体を中心にみていきます。それぞれに組み合わさっているので、声を決める要因、これで全て決まるわけではありません。 身長、体重、胸郭、頭部―頭蓋骨、 首の長さ、太さ―喉頭の大きさ、…
レベルⅠ~Ⅲを捉えてこそ、ブレスヴォイストレーニングが、世界の対応のトレーニングといえるでしょう。世界に通用するようになりたいという人がきます。それでまた、いろんな面で、ブレスヴォイストレーニングの可能性と限界を見ることになります。本人や私…
私のレッスンやブレスヴォイストレーニングの方法、メニュというのは、他のトレーナーのように、特別に決まった形で存在するようなものではありません。相手に応じて変化します。材料は何でもかまいません。どの母音、子音でも、どのスケールでもかまいませ…
若い人に全力で全身から声を出す経験を与えないことが、日本の声力の低下をもたらしています。歌唱やセリフ、いや、発声の前に、声というものの、もっともベーシックなところでの、トレーニングを行う必要を、私は提示しています。それが必要な理由は、オリ…
理論や理屈は、中途半端に持つと、却って害になります。アーティストやトレーナーのつくった教則本はありますが、私のように、あらゆるケースを想定、反証、チェック、フィードバックして、直し続けている人はいないでしょう。全ては仮説、試行錯誤で、私と…
一流の歌手は、声に表現力をもっています。それには表現、イメージのレベルを上げなくてはなりません。これは声の力とともに上がってくるのが望ましいのですが、クラシックならともかく、今のポップス歌手はそれを待てずに先に先にといってしまうのです。 鍛…
先日、ある合唱団の先生が、「リズムは体でとると遅れるからイメージ(頭)でとれ」と教えていました。こういうのは、体感、イメージ力で、頭ではないのです。現にその先生自身は、体でリズムをとっていました。そこまでには何年もかかるから演奏会に間に合い…
レベルⅢでは、世界レベルで、人間としての共通のベースです。そこで声を掘り下げ、深めていくのです。結果としてみるだけでなく、最初からプロセスを、意図的にトレーニングするということです。これが私のブレスヴォイストレーニングの主旨です。 素質に恵…
レベルⅡは、日本人の日常や、平均的な器からはみ出したトレーニングといえます。日本では声楽か俳優の、ややハードなトレーニングにあたります。 喉そのものを変える 2.表現、強いインパクトを目指す 3.体、呼吸、共鳴、その結びつきを変える。 やり方、メニ…
一般的なヴォイトレは、声の使い方を変えて、声域、声量(共鳴)、ロングトーンやレガートなどに対応しやすくすることを目指します。調整して、整えていく方向で行います。そのために表現や発声機能を変え、効果的に声が響くようにすることが多いです。便宜…
最近、ある役者さんと邦楽家の席に招かれ、お話したことを取り上げてみます。私のヴォイトレにおける立場や考えに通じることです。 「ヴォイトレは、声楽とどう違うのか」ということから、始まったのですが、声楽の定義は、これも人それぞれですから、ここで…
トレーナーのヴォイトレの効果は、検証が難しいものです。他のトレーナーなら、もっと成果が出たか、あまり成果が出なかったか、もっと悪くなっていたかは、簡単に試せるものではないのです。しかし、私はいつもそのことを考えて対しています。 前のトレーナ…
喉は部分、体は全体です。これを最近、喉だけで解決しようという人が少なくありません。医者が声帯や喉頭をいくらみて、診断しても、アーティストは、そのようなこととは全く関係ないところで実践しているのが現実です。個人差もあれば、バラ付きもあります…
絶対量について、時間や長い期間、体験を積むのは、それにあたります。それが経験知として体現できたのかわかるのは、そこから何かが身に付いたことが示されてから、です。自転車に乗れるようなコツ、思い切りの勇気、未知の感覚への慣れと調整、具体的には…
私は一人の師やトレーナーにしかついてはいけない、という日本らしいシステムには異議を唱えています。プロダクションがお金を出すなら別ですが、本人が自腹で勉強したいというのでしたら、誰でも受け入れています(他の理由があれば、その都度、考えます)…
研究所が続いているのは、変化し革新し続けているからです。矛盾やクレームも踏まえ、変え続けていなければ、なくなっているでしょう。 PRに安易にプロや有名人などの名を出さないから、そういう人も安心していらっしゃいます。目立たないのはよいことです。…
体、心の研究と表現の研究、この二極をやりましょう。その間、喉については一時保留すべきだと思います。喉の説明がなくても声の表現ができます。 私は、この分野で恐らくは世界最高レベルの専門家や医師に会ってきました。その上で、学者の研究や器材に一方…
みる人がみたら、すぐわかるので、声は厳しい世界です。声でなく、特別の何かをしないとプロの声とわからない、というレベルでは、声でなく、俳優や歌手ということでの専門性に思えます。私は、ヴォイトレは声そのものを変えるものと、捉えています。 トレー…
私は即成的なようにみえるトレーナーのやり方も一理あるとここでも認めています。その日に効果がでるのは嬉しいことです。それをきっかけに、やる気にるからさらに効果がでます。しかし、芸道もビジネスもそれではすみません。どうも日本人は初めに重点をお…
早く安全に、という効率だけでものをみるのも、未熟なことです。一生かけて、何かをやる世界です。そういうところが認められないで、短期的にみて成果を云々される最近の風潮には、私は大きな疑問を抱いています。 「すぐに効果を出したい」そして1回体験し…