2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧
体で声を出すことがわからなくても、イメージとして入るところからスタートです。 息も同じです。息吐き競争にいらしてください。 オペラ歌手の一流の人は、誰にも負けないでしょう。 非日常でのトレーニングによって日常を非日常にし、非日常を日常にしたか…
私が水泳のときに感じたことを述べます。あるとき、緩めること―力の逃がし方、リカバリー、クッション、流れにのる、妨げないというのがつながりました。最初はばらばらの動きが、つながった瞬間、体が水に乗るのがわかりました。それをコツ、タイミングとい…
私のところは、他のトレーナーについている人も受け入れています。ここのトレーナーの違いの幅よりも、巷のトレーナーとの違いは少ないとさえ思うのです。 大切なのは、違いよりも深さです。トレーナーの方法を否定するのではなく、位置づけを見直し、そのト…
喉に限りませんが、体、筋肉を固めると、同じように動かしやすくなります。そのため、初心者やアマチュアではまじめな人ほど正確さを狙って固めがちになるのです。トレーナーにも、それにこだわるまじめな人が多いです。 それに対して、プロは最大限、無駄を…
「楽器の練習や人の歌を聴くと、喉が疲れるから発声の練習は先にするように」と私は教わりました。確かにそのとおりで、イメージは声帯に働きかけ、歌っていなくても疲れることがあります。発声をしなくても歌いやすい状態にセッティングされるともいえます…
自製の楽器の形状に合わせ、弓も弾き方も工夫していくのです。それは、感覚→身体→楽器の順であり、楽器だけの完成度を単体として問うメーカーの基準のようなものではないのです。 考えてみれば当たり前のことです。ピアニストの指は、相手を倒したり、重いも…
調律が必要な楽器は、狂いがあれば、うまく演奏できません。声は声帯がうまくくっつかない―ポリープや声帯結節など、どうしようもないのは、休ませて回復を待つか、手術などで元の音を出るようにしないと難しいでしょう。 喉については複雑です。医者が処置…
プロの条件の目安について、私の体験でもあり、一般的に言われていることです。発声と違うのですが、ピアニストの指、これは常人離れして強いと思いますか。実はアマチュアと差がないそうです、つまり指のタッチの筋肉系を鍛えても、空手などではよいのでし…
身体知の話です。私が量のことを言ったのは、根性や精神力や忍耐のこととは違います。かつて芝居の修行などはそういう中で磨かれていったと思います。しかし、私は心地よくさせることでの声の習得を目的としています。楽にというか、楽しく取り組んでもらい…
私はレッスンでよくイメージの図を描きます。体や頭、顔、喉、メロディ、リズムなども、二次元の世界でイメージとして伝えようとします。最初はわからなくても、だんだんと私が何を言いたいのかがわかってくるようになってきます。 トレーナーと本人との間に…
体のマッピングを正確に知ることが、絶対条件のように説かれることが多くなりました。自分の体ですし、まして、それを楽器として声を出すのですから、知ることも学ぶことも、教わることもよいです。ただし実演家として、最も大切なのは、正確な体のマッピン…
生理学や運動学は学んできましたが、現場では、私はそれを机上のQ&Aとして、知っていても使わない、使えないものとして、封印しています。研究所には、人体の骨格や喉などのパーツの模型が、いくつも揃っていて、まるで病院か理科室のようです。しかし、私は…
大声トレーニングで教えているベテランの役者に、プロの役者とやっている人に、トレーナーが「方法が間違っている」とか、「科学的な理論と違う」と言うとしたら、「ちょっと待て」です。 練習をして、自分の声を、人が一声聞いて、鍛えられている、人と違う…
人より優れるためには、誰よりも練習しなくてはいけないというのは、馬鹿正直な考えです。そこから抜け切らない人も少なくなりました。 声について、私は日本で一番とはいえませんが、ある時期、これほどやる人はいない、と思えるところまでやりました。 歌…
楽に少ない練習で、すぐに50の出来になるのと、時間をかけてたくさんの大変な練習で60の出来になるのと、どちらをとるかというときに、昔の人は後者を、若い人は前者をとるのかもしれません。これが効率というものの正体です。その選択のどちらが正しいとは…
ヴォイトレは発声も呼吸(法)や聴力など、身体と習得していくものです。体への理解と、体の発達にトレーニングを必要にします。それを頭で考え、やろうとする人が増えたことが問題です。 喉の仕組みを知って、正しく使うことが、前提という考えを持っている…
芸に関わらず専門分野の一般化は、メンタルやフィジカルで選抜されていた優等生ばかりだったところに、そうでない人が入ってくることに伴い、様々な問題となって現れてきます。専門家の方法が通用しにくくなり、混乱してきます。目標と必要性、意欲について…
メンタルの問題、心療内科や精神科医につながるようなことについて、フォローすることが増えました。何人かのトレーナーにも基礎的なことを学んでもらいました。私が大学性の頃に学んだことや音楽療法などで知ったことも役立っています。 そういえば、私が学…
あなたの声も歌も、みてくれと言われるとみています。多くのレッスンはそこで終わりです。しかし、みてくれと言われなくとも、私は、あなたを感じようと沈黙します。あなたが私を感じさせたら、そこから、あなたは変わっていくのです。 他のトレーナーの指導…
ヴォイトレのレッスンというと、以前はスケールの上下降することや「アエイオウ」のヴォーカリーズ、歌いあげることのように思われていたようです。 私はその人と、人間として向き合いつつ、その時間は相手も私もいなくなってしまうのを理想としています。声…
声の動きに、そこからこぼれてくるニュアンス、印象、余韻を、散る桜の花びらの舞いに例えたいと思います。そこに人間の力、いや、人が人を超えた力が働きます。歌があれば、声が、音楽の中のことばと溶け合うのです。私はその天使となれる日を夢見ていまし…
多くの人を通して、一つの歌、一つの声のその成果を、最高のレベルに結実させるようにしています。それには、声が成立するところがスタートです。それを私は「ハイ」という一声から探っています。 一声で成立させることが無理なら、一フレーズで、一フレーズ…
歌い手は歌という作品で勝負しますから、1オクターブ半で3分間という単位を中心に考えます。ディレクターは、90分というステージ構成で考えるので、どうしても、こなす、まとめる、あげるという方向になります。どちらもベテランになるほど技巧者になります…
トレーナーに個性があるほど、メリットとデメリットを両方、受けることになるのです。ここでは、私が仲介できるようにしています。個性のないトレーナーが、基礎トレーニングとして適していることもあります。 トレーナーが自身の限界(才能と長所、短所)を…
声と音楽の配合によって本当の歌が生じる飛躍の瞬間があるのです。 それを、予期して引き出すのが、私の中では、最高のレッスンです。そのようなレッスンは、100回に1回、100人に1人ですが、確かにあるのです。そのようにセッティングしないと、才能ある人が…
ヴォイストレーナーは、声に関して、芸道の基礎を作っていく、という役割があります。これは、声楽家のトレーナーでも声楽かぶれしていなければ、半分はお任せしてもよいと思います。 もう一つ、表現のオリジナリティを見抜くこと、これは、音楽プロディーサ…
声の器を大きくするというのは、上の線(頭声や裏声)を伸ばしたり下の線(胸声)を伸ばしたりするのではありません。上の線と下の線の間に幅をもたせ、その中でいろんな線の引ける可能性を高めていくことです。 一つの声でも、「縦の線に」と言っています。…
こういう方法のよし悪しは、よく議論されます。しかし、方法やメニュ、トレーニングは、目的のために行うものです。例えば「ハイ」をやったら歌いにくくなったと言っても、当たり前のことです。これは、すぐに歌うためのトレーニングではないからです。 こう…
基本の一声として、「アー」でも「ヤッホー」でもいいですが、私は「ハイ」をよく使います。「ハ、イ」という、元気のよい明快な声ではなく、「Hai」と体からストレートに出てくる声です。Hは声帯音で、発声に障害のある人が、最初のきっかけにとる音でもあ…
スケールなども、最初は1音ずつ正しくとるのはやむをえませんが、レガートに一つの線上に声(音)がおかれる感覚を養うことです。一般的なレッスンをみると、あまりに雑すぎます。 ピアノを弾いていて、注意しないために雑になるのでしょうか。しっかりと聞…