29.ブレスヴォイストレーニングメソッド
私がちょうど海外を50カ国くらいまわった後のことでした。“学校の正しい英語”でなく、パワフルに伝わる“いい加減な英語”として、世界中で(英語圏でなく)通じるブロークンなものを考えたことがあります。発声力で通じさせるコツを一言でいうと、発音をけっ…
外国語教育にヴォイストレーニングを活かそうというのは、よいアイデアです。 仕事柄、英語も含めて、いろんな言語の歌を聞いて指導してきた私のヴォイストレーニングに、外国人との仕事の経験や外国語の学習法が多くのヒントを与えてくれました。 特に発音…
私のトレーニングの一部だけをとって、のどに負担を与えるとか、体や息を無理に使うのはおかしいという人もいました。(ちなみに私は、決してのどに負担を与えず、体や息を無理に使わせていなかったのに、そのようにやってしまう人もいたようです。) トレー…
多くのヴォイストレーナーやそのレッスンを受けている人は、声の状態をよくさえすれば、すばらしい声が出ると思っています。しかし、そんなに簡単なことではないのです。 ワークショップなどのヴォイストレーニングで一時的に声がよくなったのに、その後、持…
同じ太さ、同じ強さの音を長時間キープできるようになると、確実に使える声が身についてきます。 同じ太さで同じ強さの声をキープしようとすると、最初はかなりの集中力とお腹の支えを必要とします。かといって、お腹を使わないと、喉に力が入って、部分的な…
大きな声で「ハイ」といってみてください。うまくできないときは、そのまえに息で深く「ハイ」と言ってみたあとにやると、やりやすいでしょう。 「ハイ」は、「ハ・イ」と2拍でなく、1拍でいってください(“Hi!”の感じ)。 「イ」では、口を動かさず、声…
どこの世界でも、自分が一番勝負できるものを早く知ったほうがいいです。 結局のところ、その人を名指しで来るようなものしか、仕事としては残っていかないからです。 若くて安くて便利でよく動くで、来る仕事は、そのうちそういう人たちに代わられていきま…
トリビュートアルバムでも、自分の才能が最高にでるものを選ぶべきでしょう。 基準は、好き嫌いではないのです。 日本の場合は、自分はこの曲が好きだからこれを歌わせてくれ、となってしまいがちです。 お客さん、ファンも何も思わないからです。 それでい…
本当にうまい人は何をやってもうまいものです。 うまくこなせるものは歌うけど、うまく見えないものは歌わないです。 自分の才能や実力を最大に問えるのは、 どういう作品をどう動かしたときか知っているからです。 日本の場合は、そうでなくて、これは心に…
今のプロの人たちでフルコーラス、歌って集中力を最後まで、保っている人は、どのくらいいるのでしょう。 大体は、1番の後半で、もうすでに乱れています。 あるいは1番は、歌い慣れてしまって流れていることも多いです。 海外で「どうして日本のプロ歌手は…
練習も、自分でのトップレベルになったところからオンしなければいけません。 最高の状態をつくって、その最高のものがでたら、そこからです。 ただし、不調なら、そこでやめておきましょう。 その最高を自分の中でキープしておき、次の日に出せたら、そこか…
思うように表現できないということは、 自分の今の力よりも思うようにのレベルが高いということです。 これは思うように表現できてしまうと、そこから伸びないということになります。 それが究極のレベルであればよいのですが、多くの場合は、思うようにのレ…
本来は、自分たちでそれぞれの課題をやっておいて、合わせることです。 合わせるときは、そこからオンしていくことを心がければいけません。 日本人というのは、変に真面目で、 繰り返していることや長い時間やることを 身になることだと思っているのですが…
レッスンでは、厳しい基準で、本当によいもの以外は、OKと言われないのが、よい環境です。 100回やって1回しかOKが出ない、その1回が100回出せて、更にその1回を磨いていくことです。
トレーニングには、少なくとも、二つの条件があります。 ひとつは10年後を見据えて、力をつけ、キープしていく、つまり、長くやっていくことができるようにすることです。 もうひとつは、ハードに使っても支障が出ないようにすることです。
声を出して、よい声だといわれたところで、現場では通用しません。 声の状態のよいときだけ、カラオケで歌いたいならいいのですが、歌の価値は、つきません。聞く人に伝わるには、それをどう見せるかなのです。
5年後、自分のプロフィールがすごいものになっているかもしれません。 それをめざしてみましょう。 資格ということではありませんが、プロフィールをみただけで、プロが興味が湧く、なども一つの条件になります。 このようなことをやりなさい、ということで…
いろいろなものは聞いても、文章にして人に伝えるのは難しいものです。 ある程度のレベルになれば、きちんと判断をつけられる人は、それなりに言葉を使えるものです。 感覚的な言葉も使えるようになります。
文章で書いていくのは、長期的になるほど、有効な勉強法です。 ことばは、基準を示すからです。 なにかを書きはじめて、それがだんだん豊かになっていくということは、確実な上達の手段の一つです。
よく聞くアーティストの欄に、誰も知らないようなアーティスト名を書いていたりします。 そういう人を知っていたらプロになれるということではありません。 逆にそういうリストが、他の人と一緒なのにプロ、ということもありません。 なにかしら無駄なものに…
音楽を聞いて感想を書いてもらったときに、その文言をみると、ある程度、実力や可能性はわかります。 たとえば、ここまでの聞き方ができるなら、普通の人ではない、とわかります。
今の歌い手は1オクターブの声域で、しっかりした声では、しゃべれません。外国人だと1オクターブの声域で話しています。1オクターブで話しているから1オクターブ半の歌唱の音域がでてくるのです。日本人は半オクターブくらいの中で話しているから、その声で…
日本の声楽家などは、シャウトしたり、ロックを歌うとすぐ声に異常をきたす人が多いです。間違った練習をしていないからともいえましょう。意外と間違えるのは、よい勉強にもなるのです。間違えて、喉を壊す、そこで鍛えられる、強くなる、いろんなことを覚…
翻訳、啓発が中心の、二流国においては、紹介というのは、プロデュースと同じく、知らないものを知らしめることに追われがちです。だからこそ、誰もが知っているものについて、より深く、表現していかなければいけないと思うのです。 浅草オペラは、日本人の…
美空ひばりの映画についての批判で、亡くなった人をそのような形で蘇らせるのはというミュージシャンが何人かいました。AIの試みとしては私も認められると思いますが、まして、それが、美空ひばりが生きていたら、こうしたであろう、こうだったであろうとい…
私は美空ひばりが、どのように歌ってきたのかを、どのように聞いてきたかなどと関連づけながら、大枠を把握してみましたが、その脳の中で、聴覚の中で、意識の中で、発声器官の調整において、どのようなことが行われたのかは、理解のしようがありません。 結…
誰もが関わる声というものに対して、どのように研究するか、その過程は、厳しいものです。それに対して、評価する人は、かなり楽なのではないでしょうか。褒めまくればよいからです。
トレーナーをするということと文章を書くということは、案外と似ています。言葉によって相手に注意するからです。それに対して、アーティスト、ミュージシャンというのは、別の仕事のように理解しています。どちらが偉いということでなく、専門が明らかに違…
本当のことを、真実について、伝えるタイミングというのは、どの世界にも、人間の本能的な世界ほどあるということを、大人ならわかっているはずなのです。
ジャズやクラシックには、スタンダード、定番というものがあり、大体、入門というところから入ることになっています。しかし、入門者向けとしたにもかかわらず、実際には、いつも同じような人たちが、つまり、ベテラン勢が読んでいるものなのです。