夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

21.アーカイブ/研究所史/そのほか

依存によるレベルダウン

名も知れぬ道場では、猛者が集まり、ハイレベルな世界をつくるのですが、そういう人が集まったあとに、設備の整った場になってくると、今度は、そこにいくと何とかなると思う人が多くなって、レベルが落ちてしまうわけです。 自分以外のものに頼って、それで…

その先を

発声をマスターしたいと思う人が多いので、ヴォイストレーニングを教えています。しかし、本当に大切なのは、その先です。それを手にしてから、どうするかです。 多くの人は、いらしてから1、2ヶ月、あるいは半年か1年、つまり最初で最も大きく変わります。5…

組織化のデメリット

組織化していくことについては、あまり好ましいと思っていません。 研究所も、ここに来るだけで何とかなると思った人が多かった時期があります。それでは、まるで宗教団体のようなものです。 結構、身体やスピリチュアルに重きをおいて、ヴォイストレーニン…

真の実力をつける

組織力の強さは、その人を個人として強くするのではなく弱めることになります。 トレーナーでも、すぐに、「OK、大丈夫」という人がいますが、そんなことをいわれたら何もしなくなる人もいるのです。そのノウハウや答えなどは、大して役に立ちません。 「1人…

研究所でのグループレッスン

私は、グループレッスンも、一対一、むしろ、多対一、トレーナーが多で、本人は一人としてきました。グループであればこそ、一人で自ら行い、一人で高まっていくように、そこを揺るがさなかったわけです。 そこにくると楽しくなる組織に、そこにくると楽しく…

得られるもの

声や歌は、スポーツや武道の試合のようなものではないので、ストレートに得られたものを判定できるわけではありません。ある人が得たものと全く違うものを得ている人もいます。世の中に評価されやすいものを得た人もいれば、あまり認められにくいものを得て…

研究所の防音と環境

研究所では、防音マットを鉄筋造りの内壁のほうに貼ることによって、30デシベルくらい減音しています。ドアがライブハウス用の防音扉ですので、オペラ歌手が本気で歌ったりドラムやトランペットの演奏でもない限りは、大丈夫です。 まわりも鉄筋の建物なので…

1人と皆

考えてみれば、私も1人でやってきたようであって、最初から会社をつくり、研究所をつくり、学校に勤め、大企業や官公庁の仕事を請け負い、出版社からの本を執筆し、やってきました。それは、他の組織や人を頼んできたのです。 だからこそ、30年以上続いたの…

組織の力

私は、全て自分でリスクを背負って稼ぎ、投資し、続けてきたつもりでした。最初から、人の助けや税金や大組織のお金を使ってやるということは、考えたことはありませんでした。そういう組織とか国、政府、大企業、官公庁などには反発していたのでしょう。 し…

設備をみる

研究所には、トイレが2つあります。玄関とトイレ、つまり、エントランスと手を洗うところは、公共の場としてのスペースです。そのあたりがよくないところは、全体的なことにおいても目が届いているとはいえないでしょう。

多人数を集める

人が増えることでは、いろんな経験が積めるしデータも集まります。 ある時期、人が多くなることは、いろんなメリットがあります。 経済的にも安定し、研究や設備にもプラスに働くでしょう。

編集と記録の価値

個人ブログとプロの編集者がチェックを入れた本との問いには、大きな質の違いはあるでしょう。 個のデータでありつつ、発信した個人ではなく、使うときに他の人に役立つように、編集をしているからです。

研究所の会報の編集方法

私共の編集では、できるだけ本人の特殊性を省き、一般化、抽象化して他の人も使えるようにしています。年齢、性別という属性をとり、無記名にしています。 例えば、山田さんは、自分の記録をトレーナーとのやり取りに使うのです。 その学びを田中さんにも使…

ネットと「日々」のレッスン感想との違い

ネットの時代となると、「歌ってみた」と同じく、「教えてみた」のレベルの情報があふれてきます。 私は、レッスンを日々のトレーナーのアドバイスやメッセージだけでなく、 生徒さん(クライアントとも呼んでいますが)のレポートの感想として、毎日学んで…

クリエイティブな場

日本という国では、他の国のすぐれたものを訳したり、まとめたりして、わかりやすく伝える人が重用されてきました。 そのため、実力がなおさら、わかりにくくなっています。翻訳文化をまだ抜け切っていないのです。 学校の先生も、教科書やその周辺の知識だ…

声の力

研究所では、当初、10代、20代の歌手や役者になりたい人にたくさん接していました。たくさんの人と接して、その後の人生もみてきました。 日本では、そういう職業において問われている声の力そのものの比率が低いのです。 私は、最初から「10分の1の能力とし…

事始めから今

私は、最初から、人のため、人に役立ちたくてヴォイトレを始めたわけではありません。自分のなかで解決していきたくて始め、一人で解決できなかったから多くの人のところを訪ねました。それでも、まだよくわからないところがあるから共に学べるところをつく…

掛け合わせる☆☆

昔、グループレッスンで、高橋竹山の三味線とマイルス・デイビスのトランペットを同時に流すようなことをたくさんやっていました。その中で、次元を超える何かがシンクロしたからです。 それは、私一人のときにも生じて気づいたので、公の場でやってみました…

未成熟のままに

日本人は、完成されたものより、未成熟からのプロセスに惹きつけられるように思います。弱者としての生存術が、日本の歌謡において、第二次大戦後は、頑なに続いています。流行歌まで禁じられていたという状態からの反動やアメリカ文化に対する憧れもあった…

研究所史(10)

日本は、一端、形、型ができると、それを深めるのに純化していく傾向が強く、そうして強国には築かれた縦社会ゆえ大きな障壁となっています。縦割り行政ということばでよく使われていますが、障害となるのは行政だけではありません。大横綱ゆえに代表理事を…

研究所史(9)

外国人の方が日本の継承にこだわらない分、比較しつつ学んで、総合的に早くよくわかるというのと同じです。結果として大局から入るので効率的なのです。一つの流派だけで何十年もやっている人は、他の流派のことを全く知らないということもあります。そこに…

研究所史(8)

ノウハウ、マニュアル、方法よりも基準を学ばせ、それに必要な材料をメニュとして与えるというのが、最初からの考えです。このあたりは私のデビュー本に詳しいです(「ヴォイストレーニング基本講座」として増補改訂発売中)。 邦楽も声楽も、ここの一人ひと…

研究所史(7)

人数がいくら増えても、人材が出なくては仕方ありません。幸い、研究所で学べたかどうかは別として、在籍したあと、歌い手だけでなく、アーティストやプロデューサー、ビジネス、役者、トレーナー、指揮者、作家など、多彩な分野で活躍されている人がいらっ…

研究所史(6)

たとえば、研究所の発足当初は、時間など誰でも気にしませんでした。劇団のように、最初のレクチャーで3~5時間連続でしたが、誰も去りませんでした。2時間でも長すぎるという人が出てきたのが1997年頃で、転機とともに第一期の終焉でした。 私のところは、…

研究所史(5)

研究所のレッスンは、集団グループからマンツーマンに移行しました。多くのトレーナーや生徒さんが通っていると、いろんな考え方が持ち込まれます。未熟かつ柔軟な組織だったときは、その場の相手との対応で自由にできていたことが、形ができて、それを求め…

研究所史(4)

今の研究所は複数名(2~4名)のトレーナーによる個人レッスン指導が中心です。それと、いくつかの研究会、勉強会、実習、研修をしています。そこでの体制として、参考にしたのは、邦楽とクラシックの世界です。 一人のカリスマが一つの芸を確立させた、ある…

研究所史(3)

ある時期に、研究所のプロダクション化やライブハウス運営、専門学校化をやめました。判断も、その都度、学びの材料として、皆さんに提示してきました。 できること、できないこと、やりたいこと、そうでないこと、やるべきこと、やるべきでないこと、多くの…

研究所史(2)

芸事の伝承を標準化しようとしたスタイルの一つが学校です。カルチャー教室やビジネススクールもあります。研究所は、プロとの個人レッスンが集団レッスン、グループレッスンに変じました。一個人の研究から、複数での普遍化へ、自らの声を研究したい人が集…

研究所史(1)

この研究所は、ロック、ポピュラーの声づくりから始まりました。その後、声優、役者などの声づくりに拡がりました。欧米のメソッドを参考にしつつ、声に関しては、日本の役者の声づくりを応用したといえます。 次に、音楽(洋楽)スタイルを目指す歌手に補強…

活字の力

かつて、研究所の生徒は、リソグラフで両面刷った会報を、自分でホチキスで留めて持っていきました(今は印刷です)。60~80枚くらいあり、1ページも3段でした。私も通して読むと丸一日かかりました。それを皆、食い入るように読んでいたものです。 「なぜヴ…