人数がいくら増えても、人材が出なくては仕方ありません。幸い、研究所で学べたかどうかは別として、在籍したあと、歌い手だけでなく、アーティストやプロデューサー、ビジネス、役者、トレーナー、指揮者、作家など、多彩な分野で活躍されている人がいらっしゃるのは、ありがたいことに思えます。
個人レッスンにしたため、プロが来やすくなりましたし、他のプロダクションやトレーナーと併用される人も多くなりました。そういう面では、純粋な成果がみえにくくなりました。しかし、「他と分担することで、ここで声のことにより専念できる」なら、お互いに悪いことではありません。
どこでもヴォイトレに即効性を問われるようになりました。声よりも総合的なバランスを整えるようになったのです。
それは厳密には、声のトレーニングの成果でなく、声の使い方の成果ですが、ともかくも、こうして声そのものの成果を出すことに専念していく体制にしていったのです。