ノウハウ、マニュアル、方法よりも基準を学ばせ、それに必要な材料をメニュとして与えるというのが、最初からの考えです。このあたりは私のデビュー本に詳しいです(「ヴォイストレーニング基本講座」として増補改訂発売中)。
邦楽も声楽も、ここの一人ひとりのトレーナーのレッスンは、標準化されたものでも、共通のものでもありません。そうみえて、深いレベルでは、そのトレーナーなりに捉えた持論の実践です。組み合わせることで効果を大きくしてリスクを回避しています。
ここでは、声楽家だけでも、長くたくさんレッスンをしてきた人を中心に、これまで30名以上に協力をしてもらってきました。日本の声楽の現在についても、どの声楽家やトレーナーよりも共通や異質の要素を抽出して標準化できます。しかもここでは、オペラ歌手が音大生に教えるのでなく、門外漢に教えるのですから、相手に応じた組み換える力が必要となります。それができなくては長くは続きません。
生徒のタイプ、学び方、進度についても、多くの人を長くみていくと、トレーナーとの組み合わせも含め、いくつかのパターンが出てきます。他のジャンルのトレーナーや海外のトレーナーも加えると、さらにこれが明瞭になります。