トレーナーのヴォイトレの効果は、検証が難しいものです。他のトレーナーなら、もっと成果が出たか、あまり成果が出なかったか、もっと悪くなっていたかは、簡単に試せるものではないのです。しかし、私はいつもそのことを考えて対しています。
前のトレーナーですぐに成果として出なかったり、一時、悪くなっていたようなことが、次のトレーナーのときに成果として出てくることもあります。どちらの効果かわからない。私は「野村監督のあとに(優勝させてしまう)星野監督効果」と言っています。どちらの貢献度が高いかは一概にいえません。
本人の充実度、満足感と本当の成果は必ずしも一致しません。案外とトレーナーの力でなく、本人が9割の要因をつくっているものです。そのようにしてみると、初歩においては、どのトレーナーでも、あまり差がないともいえるのです。さらに、短期的効果と長期的効果は違います。
受ける人の感性が鈍くなると、トレーナーもサービス業化していくものです。気をつけましょう。
1.笑顔
2.勇気づけのことば
3.専門知識での解説
4.安易な効果の実感、体験(体感)
5.商品のお勧め
こういうものは、概してメンタルへの働きかけでのプラシーボ効果です。一時、よくなりますが、本来の本当の問題から目をそらし、解決を遅らせてしまうことになるのです。
トレーナーの「毎日トレーニングしないとだめ」ということばも、「週に一度ほどでいい」ということばも、同じです。本当にコツコツとやっている人には、何の関係もないのです。