たとえば、1オクターブ半で2分間=120秒の歌があったとします。声域、時間、テンポなど、歌なら、いかにトータルとして聞きごたえのあるようにするかです。心地よくとか、バランスよくとか、みせどころをつくります。「声の個々の要素より大切」な「ステージでの個々の要素」をみせるのに声の要素も大切という位置づけです。
トレーニングでは、集約します。部分的に拡大して、もっと丁寧にするのです。たとえば、♪=120の曲のテンポを半分(スピードを2倍おそく)♪=60にしたら、うまく歌えなくなるでしょう。♪=100くらいでもよいトレーニングになりますが、♪=80くらいまでやるとよいでしょう。すると声域もきつくなるから1オクターブ内に編曲(カット)して歌いやすいように移調します。発声=息(呼吸)=体の結びつきを徹底して、そこでもっとも理想的な声のポジションをみつけてみましょう。