夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

認めない人

少し上達して頭打ちになる人が多いのです。形がとれたところまでのうまさを例えると、音大の演歌やジャズみたいなものでしょう。ですから、叩きあげて創ってきた人、特にポップスを歌う人には、そういう基礎たるものの存在を認めない人もいます。 感性やフィ…

メリットとデメリット

何事も、メリットがあればデメリットもあります。大きいメリット=大きいデメリットと考えるとよいと思います。即効果大ほど副作用大、可能性を大きくとるほど、その振れ幅も大きくマイナスになることも多くなるのです。表現の大きさと同じで、発想と創造と…

まねられるのとうまいのと

プロの世界をみて一般の人は、似たことができるとうまいと思います。ですから、形を覚えるのは、てっとり早い上達法です。振りや表情、音色やフレージングまでまねます。 すぐに形でとれる人は器用な人で、そのまま楽に歌えます。 カラオケ教室に行って苦労…

即成法のデメリット

まねて似たら上達とする判断というのは、ある時期を限ってみると正しくとも、長期的には、正しくないケースが多々あります。 私自身ON BOOKS(音楽之友社)で出した「カラオケ上達法」は、演出面から入り、最後に基本について学ぶという構成にしています。 …

ものまねは即成法

ヴォイストレーナーが何らトレーニングたるトレーニングを与えていないことが多いのが現状です。ヴォイトレといわれながら、ヴォイトレの定義もバラバラです。多くの目的は、「早く」「楽に」「うまく難なく」という、カラオケ上達法になっているのです。そ…

ヴォーカルアアドバイザーとヴォイストレーナー

ベテラン歌手は、新人歌手にとって、トレーナーでなく、ステージ、実施、応用におけるよきヴォーカルアドバイザーなのです。同じ力をよりよくみせるのが、ヴォーカルアドバイザーです。 私の考えるヴォイストレーナーは、トレーニングで力をつけさせます。そ…

レッスンとレーニング

レッスンは基礎にも応用にも、どちら側にも寄せられます。私はレッスンは、トレーニングのやり方やそのチェックを気づきにくるところで、トレーニングを行なうところではないと考えています。トレーニングは一人静かに黙々、コツコツ、繰り返すことです。 呼…

再現のための器づくり

基本とは再現性です。同じことを何回行なっても、厳密に寸分の狂いがないということです。心身のもつ力を高めることと、感覚でよりよく取り込めることになります。そこで毎日のレッスンの質が高まり、安定してきます。 強化というと、声量や声域のことばかり…

体づくりの方向

お腹をさわってまねるというケースだけでも、いろんな観点と問題があります。この例はまだ視覚と触覚で把握できるので、わかりやすいのです。それが「共鳴させてごらん」というようになると、個人差、体格や目的によってどこまで合っているのかは、客観的と…

身につける

ヴォイストレーナーが教えるものはそれぞれに定まっているわけではありませんから、少々強引に述べます。 たとえば、呼吸法でトレーナーは自分の体を触らせ、同じようなことをやらせます。全く同じことはできませんが、胴まわりが大きくふくらむという事実を…

守・破・離

邦楽は一流の見本がある程度定まっており、そこへ到達するべき分野ゆえに、口伝、師の見本を有無もいわずに弟子がまねぶ、まねすることが勉強です。オペラはそうではないと思うのですが、日本では向こうから入った分、まねていく傾向が強いです。それはポッ…

研究所のジレンマ~理想と現実☆

充分な声が出ても歌やせりふは、一段の応用レベルです。しかし、そのベーシックな声が出ない人が多いのです。日本人にはほとんどいない、そういう声の発見と育成からスタートするのは、基本中の基本です。 バレエでいうと、一本足でまっすぐ立てるとか、片足…

体から声を出そう

ヴォイストレーニングの中核は、「体からの声を出しましょう」ということです。体から声が出るというのは、その人が何かしゃべっているだけで、お腹から声が出ているのがわかることです。欧米人にはふつうの人でもそういう人はいますが、背中から声が聞こえ…

プロヴォーカルとヴォイトレ

私のところに来ている、大ヒット曲をもつプロのヴォーカルは、「とても他の人には教えられない」といいます。私は彼を教えているのに、彼のようには歌えません。でも、彼は私に長くついています。自分は教えられないからと、新しい歌手を紹介してくれます。…

トレーナーの声の完成度と歌手との違い

私自身はトレーナーが常に完璧で、完全な声の体現をしなくてはいけないとは考えていません。私も常に自分の声を整備し直しています。邦楽の指導の準備もありました。 多くの方は、教えている人は、教えられる人よりもずっとすぐれていると考えています。声に…

見本をみせることについて

このテーマは意外と、大きな問題です。ケースによって大きく異なります。そのことを前提に述べます。私のやり方についての、背景となる考え方を語れると思うからです。トレーナーを多数抱え、全国のトレーナーの質問も受けている立場として、どこかで詳しく…

トレーニングの目的

トレーニングはすぐに役立たないことを行うこと、そこで、できるだけ大きな器、つまり余裕をつくることです。形だけで左右されない実をつくる、その懐を深くすることが本来の目的です。 具体的には全力で歌っても、その声(たとえば歌)ですが、その限界を他…

基礎と応用

私はトレーニングは基礎、せりふや歌は応用としています。器をつくるのに鍛えて大きくするのと器の中で整えるのは違います。私の考える声の基礎づくりのためのヴォイトレは声そのものやその声の動き(オペラでの勝負どころ)に反映します。 しかし、現実のス…

トレーニングの完成と歌

完成というのは、どこまでのことを指すのかによって違います。歌がうまくなったのを完成とすると、トレーニングはそこまでのものとなるのでしょうか。歌がうまくなるというのは、どこまでかと考えると、わからなくなりませんか。あえていうのなら、歌もトレ…

緊張とメンタルの問題

レッスンで緊張するのは、私はよい実践経験と思っています。ときにリハーサルのつもりで挑んでください。 しかし、これも目的と相手によります。極度に緊張しやすい人は、それにふさわしいトレーナーで始めさせます。そこでリラックスできるからといってうま…

動きの理解とトレーニングの実践は違う

いろんな器具やメニュを使って、発声のシステムをわかりやすく知ることはよいことです。それは一つの気づきのきっかけにすぎません。その後のトレーニングに結びついていないことがよくあります。 私は技法を教えるときと、実践としての実力をつける練習とは…

ベターからベストの声へ

声の深さ、息の深さの見本を私は、示しています。すぐにはまねられないから、トレーニングが必要なのです。 そんなことをしなくても素質と育ちに恵まれた声をプロレベルでもつ人もたくさんいます。そのようにできる人はそれを使えばよいのです。海外でも日本…

体でみせる声の基準

欧米のヴォイストレーナーにも、声のよしあしでは二通りいます。少なくとも私は、声で示せないトレーナーのいうことはあまり信じません。声で伝えているのですから、能書きも理屈もいりません。そのようにして出来上がっている体、感覚はしぜんですから、簡…

声の質

声域重視(特に高音)の考えは、向こうのすぐれた歌唱をする人のコピーからきたものにすぎません。現に、オリジナルのアーティストたちは、語りかけるようにもシャウトしても歌えているではありませんか。それなら、そのように歌える声の獲得が先でしょう。…

目的と現実問題を捉え直すこと

大切なのは、一音でもトレーニングした結果の声が出てくることです。つまり、トレーニングをして、「トレーニングしていない人には出せない声」にするということです。 高い声を出そうとしたら、簡単に出せる人がたくさんいるのに、できなかった人がそれを無…

まねてうまくなることを疑う

歌をまねるのも、その人の体や感覚に着いていない形をトレーナーから表向きに移行し、植えつけただけだからです。 これらは皆、同じように上手になろうという学校教育と似た話です。ここで取り上げるまでもないことです。絶対音感に価値があると思って、その…

状態と条件によるレッスンのスタンスの違い

今の状態での調整(バランス)と、今の状態ではできないレベルへの条件の獲得(強化)というのは、全く別です。トレーナーの高声の発声のまねをしたら、すぐに出せるようになったというのは、調整にすぎません。多くは、脱力と共鳴点への集中テクニックです…

「うまくなる」という目的の程度問題

英語を学ぶのに「先生について勉強したらうまく話せるようになりますか」と聞いたら、「必ずうまく話せるようになる」といわれるでしょう。学んだことのない人は、レッスンするごとに毎回少しずつ話せるようになります。そのことばは間違いではありません。…

トレーニングで変わるもの

ヴォイストレーニングを目的と結果、ビフォーアフターでみてみましょう。 「トレーニングをした」ということは、何かが変わるわけです。トレーナーのあげる例をみてみますと、大体、次のようなことです。私もいくつか示してきました。取材などでは、端的に言…

自分と向き合う

トレーナーと向きあうまえに自分と向きあいましょう。レッスンも本も、そのためにあります。トレーナーもそのためにいます。そしたら「声域を3オクターブとか5オクターブにしたい」などということは考えなくなるでしょう。私は「ハイ」「ラー」「ラーラー…