8.正誤ではなく、できたら、あなたが惚れ込むだけのものにする。
それで終わるのではなく、すべてはそこからである。
9.トレーナーにつくのは、問題をはっきりとさせ、解決の糸口をつけるためである。
自分自身で問題を自覚できるようになることと修正できるようになるためである。
10.結果として声に表われ働きかけるものを、マニュアルや方法論として勉強すると、本やトレーナーに一方的に与えられるほど、積み重ならず力にならない。
11.トレーニングできるところでなければ、トレーニングはできない。トレーニングできないところはできない。
できると思っているところがきちんとできていないから、できないところが生じる。そうでないところは、それ以上のところは不要のことが多い。
12.メニュは、どういうことのためにやっているのかをわかっておくこと。
それぞれの問題は、全体の一つの要素にしかすぎず、多くはそれを解決せずとも他で代用できる。
解決にこだわることが、常に全体のより大きな問題を見失ってしまう。
13.表現力は、日常のものをパワーアップした上に成り立つ。声は歌、歌はステージで応用して正される。出口という目的に対して、セットすることであるが、本当の出口を考えつづけることが大切である。
14.多くの問題は、何事もできないよりはできた方がよいというくらいのもので、本人が思っているほど大したことではないことが多い。むしろ、小さいと思う問題の方が重要なことが多い。
15.「より高く」「より大きく」「より深く」などの「より」というのは、「今より」ということで、今できないことである。そうでなくては、問題にならない。
だから、今、問題としても、すぐ解決すべきことではない。
16.形をとり、実を入れないより、実から形をとること。
17.問題として、すぐに解けたとしたら、それはごまかしやクセがついたということである。
18.人間には、限界がある。それゆえ、作品にできる。
19.作品には限界がある(時間、予算、設備、スタッフ、才能)。
それゆえ、作品にできる。
20.あなたが売れるものをもっていたら(つまり買い手が欲するもの)、プロになれる。プロとは、制作者であり、制作能力が問われる。
21.あなたのもっているものが一つでもあれば、まわりの才能、技術を駆使することで、補えることは多い。
22.すでにあなたは充分にもっている。ただ、使えていない。
23.わかりやすいものなど、所詮、わかってしまえばつまらないものにすぎない。
24.わからないうちは、わからなくてよい。すべてわかることはありえない。
25.決して、声や歌のせいにするな。
26.決して、他人のせいにするな。
27.すべては、あなた自身のイメージとテンションからなのだ。