夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

歌の発声と歯切れのよさ

声を伸ばすことは、その必要性を疑う、考えることからです。歌の中で、声を伸ばす必要があるところを探してみましょう。案外と少ないことに気づくはずです。

私がプロとアマチュアの大きな差と思うことのひとつに、歯切れのよさがあります。プロは歯切れよくことばを切って歌っています。その中で、要所だけ計算して、効果的に声を伸ばしています。アマチュアはどこもかしこも伸ばすために、歌にしまりがないのです。特に日本の歌は、語尾の一音をやたらと伸ばし、“歌らしく”します。惰性になりかねません。

本当はもっとフレーズの前半部で、勝負(追い込み、強調)して解放し、自由度を与えておくことが必要なのです。ですから、最初は、声を伸ばすことよりも、リズミカルに(グルーヴ、のりで)ことばで言い切って歌うことです。その上で歌いあげ、伸ばしたら効果のあがるところを厳選するのです。

プロの歌っている通りには、歌わず、自分が生かせるようにアレンジしてみましょう。声を伸ばすことは最優先課題ではないということを理解したうえでトレーニングしてください。多くの人には、声の状態、声の使い方(発声)、イメージやフレージングが課題です。歌では、それを知った上で悪くなるところまで決してみせないことです。