基本とは再現性です。同じことを何回行なっても、厳密に寸分の狂いがないということです。心身のもつ力を高めることと、感覚でよりよく取り込めることになります。そこで毎日のレッスンの質が高まり、安定してきます。
強化というと、声量や声域のことばかりに思われますが、現場では耐久力が必要です。長時間保てる、体調の悪い時でもそれを影響させない、大きく狂いを修正できるという力です。
今すぐにはできようのない体の支えを、レッスンや実践のなかで使おうとすると、歌唱、せりふ、表現どころか、発声のバランスさえも崩れてしまいます。使えないものは使えないのです。それを使おうとするから不自然になります。ですから基礎のトレーニングと応用を切り離すことです。