「どの方法もよくない」「方法を使うこと自体がよくない」「しぜんのままがよい」という人もいます。これもよくある独断の一つです。
一つの方法が正しいと思うと、他の方法を否定したくなるものです。これは歌唱において、一つの歌唱を正しいとして、他の歌唱を否定するようなものです。
優れた人ならその危険性を知っています。他の人に習ったり、他の情報を得たり学ぶことを禁じません。振り回されるのは、トレーナーや方法を一方的に妄信してしまった人です。こういう人は、一時、はまった分、一度、嫌いになると全てを否定するから困るのです。
トレーナーも方法も、あなたが自分を伸ばすために使うものです。それでうまくいく人もうまくいかない人もいるのです。
うまくいかない人は、トレーナーや方法の問題でないことが多いといえます。うまく使えるようになるように努力することがあってこそ、かなうものです。
一所懸命やると、どんなものでも何かに役に立つものです。目的をきちんと設定して、それを第一に優先するのは、なかなか難しいことです。