次の3つの原則を頭に入れましょう。
1.誰もをその人が望むようにできるというトレーナーはいない(あなたにとって、トレーナーが仮にそうであったとしても、それ自体、客観性に乏しいことですが、他の誰もがそうはいかないということです)。
2.どのトレーナーもメリット(強味)もあればデメリット(弱味)もある。
3.オールマイティにこなせる人ほど個別対応に弱く、特定のことに強い人は、他のタイプに弱い。
つまり、強い分野や強いタイプがある分、弱い分野や弱いタイプもあります。
これは、十数名のトレーナーとずっと続けている私だから、よくわかることです。
新しいトレーナーに対し、半年くらいは、そのトレーナーの強いところと弱いところ、向くレッスンと向かないレッスン、向く相手と向かない相手を見極めていきます。それは見極めと同様に大変なのです。
その人のその時の声だけみて、毎日どのくらいその練習をするのかがわかるわけではありません。本人がやると言っても、どこまでやるかまではわかりません。
多くの人と長く接していると、自ずと勘が磨かれてくるのです。私がトレーナーとして、いや、トレーナーをまとめて皆さんに提供する立場として、もっとも重視しているのは、こういう経験から働く勘です。トレーニングの現場で見聞きしたり試行してきたことからの発想です。この二つが、もっともな大切なことです。