2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧
本当に人の心に働く声は、あなたの内面からしか変わりません。外面から変えるマニュアルや方法は、ただのきっかけか、一時しのぎにすぎません。もちろん、それも使いようによっては有効です。技術やスキルともなります。 すぐれたアートが出てくるには、あな…
よいものの要素分析はできますが、分析からよいものは生まれません。 この例は、正しい発声法をいくらそのしくみから解明しても、万人に効果のあるトレーニングにならないことに、顕著に現われています。間違いを防ぐために使われる科学的な理論などは、正し…
昔、私の講演にきた、ある専門家が、「ピアノの真ん中の音は、なぜ人間の話す声の高さと同じなのですか。」と聞くので、「私は人間がつくったから」と、答えました。 なぜピアノが両手で届く幅しかなく、20オクターブものピアノを作られないのかは、わかりま…
たとえば、いかに高音が周波数で決まるから、そのように声帯の振動をどうこうでしょうといっても、人間が反応する高音は、音響技術のようにはいきません。 私たちは、現実には次のように声を使っています。表現として強めたいとき、息は強く吐かれ、声も強く…
たとえば、一時悪くなるけど、あとで効いてくるものと、一時、効果は出るが、大してあとも変わっていかないものがあります。これに関しては、トレーニングとして、前者をとるべきですが、なかにはそれを一時でみて、間違ったとか、下手になったと見切ってし…
私は、引用していた図表や理論、他書や他の方に教わった方法・用語を新しいものへと、差し替えてきました。私自身が直感的に述べてきたところは、今のところ、大きく変更する必要にせまられていません。それでも、思いがけなく、誤解を与えかねないところを…
私は単に呼吸法や発声法でなく、音楽や表現として、どう声を捉え、導くかを主にやっています。この分野は、まだまだ未開で人材も乏しいと思います。 これまでの科学的な説(仮説を含む)や声楽家やトレーナーの指導書、方法論こそが、多くの誤りを生む原因に…
トレーニングの考え方や方法に対し、科学や医学、身体学などの進歩は、マニュアルの誤りや誤解、誤用を解くヒントを与えてくれます。 私は、当初からプロとやってきましたから、自分のできることが必ずしも相手ができるわけではない、相手のできることが、必…
トレーニングでやることは 1.長期的に身になること、今すぐ役立つものではないこと 2.やがて過酷な状況でも、のどが耐えられるようにしていく(鍛えてタフに、使い方を知ること) そのために、レッスンでは一人では、できないことを気づき、自ら、やりにい…
発声なども、1曲を繰り返し徹底してマスターすれば、ほとんどの問題は解決するはずです。もちろん、何事も発声法だけで解決するものではありません。 複合的なものを入れては出して、繰り返すのです。いつかそれを忘れたときに歌が出てくるのです。だから、…
自分のものがいつ出てくるかというのは、誰にもわからないのです。 続けていくには、手間ひまをじっくりとかけることです。そのことを最優先して生きることです。作品そのものからインスピレーションを得て、トレーニングの方法を自分で発見し、それを実践し…
養成所が与えられるものというのは、本番以上に厳しい場とそこで耐えうる習慣だと思います。伝わる伝わっていないというのは、否応無しにわかってくるところでなくてはなりません。とことん音声に敏感になれたら、ということです。そうやって、ようやく自分…
研究所の中にたくさんトレーナーがいます。また、ここだけで考えているのではありません。ここにいるとか外にいるというように区別した考えではやっていません。というのも、役者や声優などにはWスクールの人が多いからです。 実際にここは続ける人が多く、…
最初はたくさんつくらなくてはいけません。その中から自分自身で選んで質を高めていくことができるようになることです。その辺の手間ひまを惜しまずじっくりとかけていくようにしてください。 そこで腰を据えてやっていくのです。そうでないものをつくってみ…
外国のトレーナーなら、そういうことはやらせないことを、私は実に多く現場で見聞し、体験してきました。(外国人トレーナーのすべてがそうでありませんし、日本人向きのトレーナーは、ほぼ違ってしまいますが。) たとえば、スキャットやアドリブができない…
トレーナーが見本をみせて、「その通りにやりなさい」というのは簡単そうで、実のところ、できることではありません。そこでできていないのに、できているかのように思わせて、ほめていくのが、日本によくあるヴォイストレーニングです☆。 これでは、メンタ…
音楽を入れて、そこで歌うのではありません。心から語ってください。これは、プロセスでなく、高度の目標なのです。語るということは高度なことです。ただのおしゃべりではありません。ただ、音楽が入っていないのにしゃべっても、歌にはなりません。 歌をや…
選曲なども、今まで自分が歌ってきた曲を全部捨てたときに、自分から何が出てくるのか、何が歌い出すのかということを見ていくことです。自分にしかできないところで勝負するには、どういうメロディ、どういうことばの方がよいのかを追求しましょう。 そうい…
集団指導のメリットの一つとして、他の生徒を見て、まねを見抜く目をつけられることがあります。ただし、厳しい環境下で同じメンバーと4、5年は続ける環境がいります。自分の声に対する判断が、このように難しいことを知れば、トレーナーは必要欠かすべかざ…
私はたくさんのトレーナーとともにやってきました。すると、トレーナーと発声や歌がそっくりに似てくる人がいます。表向きだけ、そうならないように、気をつけています。真似たら、悪いところだけ真似てしまうため、歌が嘘くさくなるのです。あとで伸び悩む…
特に高音や大きな声の見本をトレーナーがやると、それをマスターできればと思う人が多いのですが、問題です。一般の人がプロらしく聞くような声は、いわゆる、それっぽい声です。伝えたいという気持ちや集中力なしに、体の部分的なところで、片手間で真似ら…
独自の個性で売れているプロのヴォーカリストに声を学んでどうなりますか。ファンは嫌がります。ファン以外はもっと聞かないでしょう。 一アーティスト、一声なのです。真似は、使いようによっては、最短の方法ともいえますが、場合によって、かなりリスキー…
コピーできるのは、あなたが素人なら、素人でもとれるところ、つまり、真似てはいけないところの方が多いのです。感覚と体がプロのレベルでないと、見えないところ、聞こえないところ、つまり肝心なところは盗れないのです。盗れるなら、同じように発声もで…
一人で指導しているトレーナーやカリスマトレーナーのいわれるままに分担しているトレーナーのところでは、伸びない人は文句など言わずやめていきます。その文句は、次に訪れたトレーナーのところで出るわけです。すると、前のトレーナーはうまく教えてない…
私は、その人が音楽や舞台を続けようとやめようと、楽器を習う以上に、声のトレーニングは確実に豊かな人生づくりに役立つことを確信しています。 その人が本当に声を磨き、鍛えてきたというヴォイストレーニングであれば、人生が好転しないはずはありません…
私のところには、お笑い芸人だけでなく、若い映画監督や演出家などがいます。ヴォーカルとして声のまねごとの追求する人よりは、求めるレベルが高いのです。やるべきことがあって、それをやるのに声のコントロール力が必要だということに、気づいたのでしょ…
世の中には、正解が一つと思う人が多いのには、閉口させられます。正しいやり方、正しい声、正しい歌、正しい人、そんなものの考え方、見方ほど、アーティックなものと反するものはないのです。 プロとして、世の中でやっていくのには、世の中に出ていない人…
今のあなたが、思い通りにいっていないなら、その下にあるものを変えなくてはずっと同じです。でも、変えられる人は、とても少ないのです。その気づきや問いを与えてくれるのが、レッスンです。 「自分自身が選んだ」と思ったときでさえ、多くの人のその決断…
日本人は、正しい方法で正しい発声での指導を望みます。この場合、正しいというのは、誰か(プロ)のようにというレベルを目的にしがちです。 現実には、誰もアーティストを正しい発声や正しい歌ということでは評価しません。 トレーナーを利用するなら、正…
トレーニングをすれば、上達するのはあたりまえです。常にどのレベルをめざすのか考えてください。それは必ずしも歌のうまさや声のよさを条件にするとは限らないのです。歌のうまさや声のよさと、世の中に出ていけることとは違います。まして、高い声が出る…