ヴォイストレーナーの選び方[アーカイブ版]

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に  バックナンバーは「夢実現・目的達成のための考え方と心身のトレーニング」をご覧ください http://bvt.txt-nifty.com/trainersen/

現実の表現からみる

 演出家や映画監督、出演者と言ったプレイヤーは、表現の判断の専門家です。その舞台裏がのぞけるのは、私の役得です。

 優れたプレイヤーほど、一般の人の声の問題について、学びにくいといえます。プロとしてプロ中心に接している人は、なかなか社会の問題に触れる機会がありません。

私のところは、声楽家をトレーナーにしていますが、彼らはここで初めて世間一般の現実のレベルでの声の問題につきあたります。音大では音楽的、声楽的にすぐれている人はいても、一般社会で困るような声の劣等生はいません。そんな人は学校に入れません。

健康な人もそうでない人も、伸びる人もそうでない人も、たくさんの人が、私に多くのことを学ばせてくれました。そういう面では私の方が多くを知り、体験してきているわけです。

 役者、声優、お笑い、邦楽、エスニックなどについても、それぞれ専門家ゆえに声の問題には疎く、ここに研究にいらっしゃることになるのです。それでも5年、10年はひよっこというような世界の人にいらしていただけるのは、この研究所ならではの、ありがたいことだと思っています。

 ここでは、いろんな分野での専門家といわれる人たちのアドバイス(考え、意見)、判断(診断や治療)も、共に検討していくようにしています。毎年400名以上を声や表現でみてきた私とのコラボレーションの実践です。専門家や私でなく、本人を中心にして、どのようにみていくのか、どのようにしていくのか、どう支えるのかが問われているのです。そこでは知識や理屈よりも思想と実践です。どうも今の日本人はどんどん頭で考え、理論や客観的な知識の方に寄っていっています。本質を見失っていっている感を否めません。それゆえ、社会や時代の問題とあわせて、切り込まざるをえないのです。