ヴォイストレーナーの選び方[アーカイブ版]

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に  バックナンバーは「夢実現・目的達成のための考え方と心身のトレーニング」をご覧ください http://bvt.txt-nifty.com/trainersen/

教えて育つか

 体から声はその人なりのものとして発現しています。自分の体と他人の体は似ているようで異なっています。

 トレーナーは他人の体を扱います。そこに入り込み、自分の体とのギャップから、それを埋める手段をメニュとして提示します。多くは自分自身が手本、見本にならざるをえないのです。

 表現者たるアーティスト、歌手、俳優、アナウンサーなどのベテランは、先輩アドバイザーとしてはよいわけです。しかし、自分の体というものがあるために、なかなか他人の声のよき指導者となれないのです。

 技量やキャリアとしては優秀な先生が、自分の半分の力にも、生徒や弟子を育てられないことが多々あります。生まれや育ちに加え、日常生活の環境や習慣のなかに、つかっているだけに、歌手や俳優は、天性に恵まれていた人に学ぶのは難しいのです。昔は住み込みの弟子入りが、すぐれた養成方法としてありました。

 私も、1990年代、365日24時間、ほぼ2年間の養成所体制を意図しました。全寮制をよしとする欧米の考えにも似ています。すぐれた指導方針とある意味で選ばれたエリートで構成しないと、大体はサークル化するものです。今の日本の大学が、よい例です。スポーツのようにタイムや勝敗で結果が出ない世界ゆえに、判断の基準や何を価値とするかという問題が大きくのしかかってきます。