私が会報をつくったのは、同じことを何度も答えなくてすむように、よく注意するようなことを予め知ってもらえるように、との気持ちからでした。本には書けないことを述べたのです。
説明不足や知識不足を改めて補って伝えるためもありました。声というあいまいな分野のデータベースをつくるつもりもありました。
ヴォイトレや声のことをよく50冊以上も書いたと言われます。しかし、ここでは毎月、昔なら本の3冊分、今でも本1冊分にあたる分量の会報を出しているのです。どの学会にも負けないくらいです。本は、どの出版社にも似たことを求められるので、会報やこの連載の方が、よほど内容は深いはずです。