厳密には、一回一回、声は違っているのです。今のベストといっても、本当の理想とは、おそよ異なっているものです。出すと意識すると、すでに固めるからです。それをよしとしないというのは、私の目指す最高のレッスンです。型破りのための型、爆発のための再現、つまり、同じ爆発などありえないのです。
しかし、多くのレッスンは固定をよしとし、再現性を目指します。確実、安定を優先するからです。再現=固定化です。
日本の業界もステージも、安定した実力=固定化を求めているので、そこに合わせるのなら、再現が正しいとなるのです。私の求めている再現性は、再現が目的ではないのです。巷では、それで充分どころか、それを変えて欲しくないという逆風しかないのです(特に日本では。ミュージカル、合唱、声優に限ったことではありません)。