ヴォイトレで目指すべき声のモデルのとり方について考えてみます。それを演奏能力にとるのか、楽器レベルにとるのかは、両極といえます。
養成所としての研究所の頃は、歌唱を1フレーズでチェック(コピー、デッサン、フィードバック)、自主トレとして、毎日、体という楽器作りをやらせていました。しかし、トレーナーが増えたこともあって、少しずつ研究所のレッスン内で、体の楽器作りをやることになります。
一流になるのは、一流の人の後追いしかないのです。その感覚の生じてこない人は通用しないのです。
誇張して見本を見せることで教えるのは、簡単な方法です。動画を見てわからないから、トレーナーをそばで見たらわかるという期待にこたえます。トレーナーが体を触らせる。1フレーズをゆっくりと繰り返す。うまくまねて近づけていく、そういったことより、感覚を鋭くすることが大切です。その多くはCDやDVDでもできるのにやらないのです。
もっとも効果的に思えるのは、思えるだけ、のことが多いのですが、トレーナーがあなたのまねをして、次にその癖をとったやり方をすることです。あなたが気づかないギャップを明確に示すことです。しかし、これもよし悪しがあります。
他人に頼りすぎると感覚がマヒして、指示通り動くだけのレッスンになります。それを食い止めるために、私はレッスン後にレポートを課しています。トレーナーにもアドバイスを書かせています。どちらも共に学んでいって欲しいからです。