私は、日本人の歌唱力からみて(ポップスですが)半オクターブ、30秒(Aメロ、4×4=16小節くらい)にする、「俳句、短歌のような歌唱」論を提唱しました。そこまではヴォイトレで自然にことばと音楽が一致するレベルの声をつくれるし、処理もできたからです。
その基礎もなく、2オクターブ、ハイトーンまで使うから、いつまでも声が育たないのです。歌が特殊発声技術の上にきて、それを追いかける人ばかりになったことを警告してきたのです。
しかし、ますます、そうなって歌は世につれなくなってきました。若い人に昔の歌がカバーされているこの頃の風潮も、こういうことでしょう。学校でのレコード鑑賞や唱歌は、ためになっていたと思います。
今は誰もがすぐにつくれるし、公開できる時代です。となると、つくるために学ぶというところからの観賞レッスンにするとよいと思うのです