音程、リズム、スケールは、基礎として全パターンのトレーニング音源をつくりました。コールユーブンゲンでも、本当に使おうと思ったら、難易度が高いからです。ずっとやさしいメニュでさえ、ほとんどの人は音を取るだけで終わっています。自然に理想的な発声でできていないことを知るために、シンプルにしたのです。
一方で、発声を耳から直していく、正すために、思いきり高度なものを入れていく、これは、表現から学ぶことです。その高度なことに耐えうるために基礎を行うので、シンプルにします。表現と基礎応用も基本は表裏一体です。
日常レベルで優れた人が何のトレーニングもせず、できてしまうものについては、基礎や表現で考えない方がよいし、そういう基礎や表現の前提が必要条件になると思わない方がいいのです。☆
絶対にトレーニングをやっていないとできないこと、5年のトレーニングをやった人と同じことをしようとすると5年はかかるというレベルに目的を設定した方がよいのです。その分、年月はかかります。だからこそ一日ですぐによくなるレッスンとは相いれないのです。
このあたりは私の根本的な方針です。
レッスンは、そのチェック、判断、基準と、それを満たす(補う)材料の提供です。そこから具体的にどのようにするかについて考えます。