大体、よくない方向に行くのは「急ぎする」「充分な休みを間に入れない」ことが原因です。それでは、雑になるので、喉が疲れてしまいます。再現性に欠くところがよくないのです。一時よくない方向にいってもそれ自体は大して問題ではありません。どこかがよく、どこかが悪くなっていることが多いからです。
それが自分にどこまで必要かという判断ができるかです。しかも、トレーニングですから、今でなく将来にということです。
ここは十数名のトレーナーでレッスンをしています。レッスンで喉を痛める人はいませんが、自主トレやステージでは、ときにやりすぎる人がいます。喉の悪い状態でレッスンにくると、クールダウンしかできないこともあります。
「喉の鍛えられるプロセス」については、未だ、解明されていません。現実の成果と照らし合わせて、個人差や年齢、性別と模索中です。一人ひとり違う喉で違う発声をしているのです。そう簡単に万人に共通のアプローチはできません。
声楽というところでの基準は(これも決して完全に統一できるものではありませんが)、マイクを使わず共鳴させる技術としてのプロセスをとることです。これはある程度、民族、性別、年齢を問わず、共通に使われ、実績を出してきたので、今のここのレッスンの中心に据えています。