「できないことをできるようにしたい」これがレッスンの大きな動機です。しかし、「なぜできないのか」ということと、「できたらよいのか」ということを、よく考える必要があります。
目標のとり方として、
「できないよりできた方がよいもの」と、
「できなくてもよいもの」と、
「絶対できなければいけないもの」
があります。
どれを優先すべきかは、けっこう重要な問題です。目的にも人にもよると思います。
「なぜできないのか」は、結局、「絶対にできなければいけないもの」についてだけわかればよいことです。「わからなくても、できたらよい」のですから、方針としては「できないことからでなく、できていることからアプローチする」ことです。
本当のことを言うと、「あなたができていると思っていることは、実はしっかりとできていないから、できないことが出ている」のです。この「実は」「しっかりと」がわかることが肝要です。
これを考えてみると、「トレーナーはできていないとみるのに、自分はできている、あるいは、わからないとしている」、そこが根本的な問題です。トレーナーは、「そこができていない」と判断して、解決策を与えます。解決には、その「できていないということを判断する基準」を身につけなくてはなりません。