基礎、応用で述べたいのは、部分と全体との関係です。いくら喉だけみても、あるいは、直したところで、トータルとしてよくならないからです。医者が声帯を手術して、完璧に治したとしても、悪くなった原因は、発声のしかた、その人を取り巻く環境や習慣があるのです。それを変えなくては、同じことをくり返す率が高いのです。若いときは回復していただけで、元から問題はあった例が多いのです。
私のところを紹介していただいて、さらにそういう人の問題のありようや解決策の事例が、研究所に溜まっていくのです。医学もホロニック医学と言われるように、ホロン=全体を常に視野に入れておかなくてはなりません。大局あっての各論です。
しかし、トレーナーや生徒さんは、各論を好みます。頭がいいというか、知識があるから対症的な技を好むのです。注射や薬が、プラシーボ効果(擬薬)でも、もらうと嬉しいし、効く。効くのはメンタルに、ですが。私は何でも効けばいいと思っています。それにお金や時間を使うの?とは思いますが。