夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

基礎のある人

よく「誰の作品を聞けばよいのか」と聞かれます。基礎のある、いや、基礎を学ぶのがよい歌い手や役者は誰かということです。

プロの人は「基本を教えて欲しい」とか「基本をやり直したい」とか「基本を知らないので」などと言って、ここにいらっしゃいます。ポップスでは、歌っていたら、バンドを組んで活動していたらプロになれたという人が多いので、自分は基礎をやっていない、正規の教育を受けていないといいます。そういうコンプレックスがあるのかもしれません。しかし、基礎や基本とは何なのでしょうか。

 研究所では、そこを「発声体としての基礎」においています。音大のカリキュラムのような統一されたものではありません。しかし、どこかで学ぶべき基礎といわれるのなら、ある程度の統一性は必要です。

 トレーニングが特殊なものだから、基礎トレーニングというのです。どこでも迷いが生じることです。

声楽では教育を受けずに、つまり発声の基本を身につけずに、オペラ歌手になるのはとても難しいでしょう。発声の基礎が、そこにあるということです。しかも10年以上のプロセスとして歌唱力と分離されて声楽、発声練習としてあるのです。邦楽でも10年、20年では基礎どころか小僧という深い世界です。そこからも多くを学ばせていただいていますが、邦楽は、芸と基礎トレの分離ということ、流派(一人の師)ということ、日本だけで、という点で扱いにくいのが実状です。