歌唱のためには、せりふのトレーニング、せりふのためには、歌唱トレーニングをしましょう。
「歌は語るように、せりふは歌うように」
と言われます。それらは底で結びついていて、相互に補充しあっているからです。
日本の歌手やヴォイストレーナーの弱点の一つは、話し声が一般の人と変わらないことです（この弱点は、その職において不適格ということではありません）。
「歌い手だから、話すのは声をロスするので、歌以外は声は使わない」
これは、日本人らしい考えであり、確かにその通りでもあるのですが、まさに“歌唱用（合唱団用）の声”に限定されてしまっているのです。
（調子のよくないとき、本番前や特別な基礎レッスンの期間での、このストイックさを否定するわけではありません）。
