アートはイリュージョンなのですから、どのようにマジックを使うかというのもテクニカルな技術となります。
声のよさ、歌のうまさが同じでも、プロとなれるのかどうかの違いは、そうしたところへのセンスが大きくものを言うのです。
人が感じることに敏感というのと、自分が感じることに敏感というのと、そうしたセンシブルが創造に結びつくのと、この3つの関係は、けっこうあいまいで、捉えにくいのです。
人間ですから、思春期などにそれが研ぎ澄まされることもあれば、歳と共に人生経験のなかでいろんなことが生じて深まる人もいるでしょう。
案外と声や歌に現れやすいものです。それが大きく変化したり上達したりする例を、私はたくさんみてきました。