合唱団の指導者は、音の高さを、体や手や指揮棒で示します。数値(○○セントなど)にするなど、音の高さを数量化して例えて教えている人もいます。
小中学生の発声の習得で、母音を体全体で違いを感じるようにしている教え方があります。母音の響きによって、その広がりに口内はもとより体でも違うように感じるからです。その差を発音の発声指導に活かすのです。
発声練習に母音がよく使われるのは、共鳴音(有声)で妨がないからです。
発声練習によく使われるのは「ア」です。あくびの「アー」のように口が開き、本当は口でなく、口のなか、軟口蓋が上がるようにすると、喉頭が下がり、声道が充分に確保され、共鳴しやすくなるのです。外に響かすには「ヤァー」「タァー」などが強く出せます。言語以前に遡り、共鳴で音を変えながらマスターしていくのです。母音を体操のように体の動きとともにマスターする方法もあるのです。