質問する人のなかには、質問で解決しようと思っている人が少なからずいます。体で何かをマスターしたという人生経験をもたない人には、とても多いことです。学業優秀、特に暗記反復での成績のよい人などは、そのことを疑いません。
私が質問を受け付けるようになったのは、質問と回答のやり取りでの、あまりの不毛さからです。
現実にカウンセリングやレッスンでは、コミュニケーションの場として、ことばを交わすこととして大切に思っています。安心しないと前に進めない人への対処法の一つです。答えるのは、トレーナーの勉強にはなりますが、本人のためによいのかどうかは難しいところです。本人が満足するからよいといえばそれまでですし、不満に思うとよくないといえば、それもその通りですが、それでよいのかということです。メールでは、ほとんど役立たないと知った上で、それをも知らしめたくて応じているところもあります。ですから、本当にすぐれた先生はそんなことはしません。それで片付くと思ってはいないのです。