夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2つの違い

ある時のある空間においての即興の仕事、つまり、どこかに行って何時(なんどき)でも、定めた時間、場で行われなければいけない仕事は、どんな問題にも答えられる力が必要です。声の仕事はそういう仕事です。それを扱うヴォイトレも含まれます。歌手や声優以上に、トレーナーは、自分の声が出ない状況に陥ってはなりません。

 しかし、本人が声で演じる歌手、声優などと違い、他人を声で演じさせるので、自分の状態よりも相手がどうなのかが問題です。相手をよくするのに、こちらの心身や声の状態がよくないのは不利なので、整えていく術をもつようになります。変な例えですが、医者が患者から病気をうつされたらだめでしょう。声を活かすなら、活かす現場、プロなら舞台、一般の人なら社会を知らなくては望まれる声もわかりません。

 オペラ歌手のオペラの響きをビジネスマンの会議で使うというのは、明らかに間違い、場違いです。しかし、オペラの練習を会議で使う声のためにするのは、よい結果になるでしょう。この2つの違いさえまだわからない人が多いのが、ヴォイトレの現状です。

 オペラの発声は日常の声とは違いますが、声は声です。その声がオペラ歌手しか出せないというのは、楽器と同じく、練習をしていないだけなのです。話すのに声を使える人なら皆、そうなれる可能性があります。