夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

感覚と体のズレ

ヴォイトレの最大の問題は、本人の感覚と本人の体とのズレです。自分の好み、イメージと、生まれもって与えられた楽器である体とのズレです。

ヴォイトレの基本である発声は、本人のよしとするものと、客観的によいとされるものが一致しにくいのは、よく知られています。自分一人での発声練習では発声を間違えやすいから、声楽ではトレーナーにつくのは常識となっています。

ポップスや役者では、今でこそヴォイトレを使うことは一般化していますが、そういう意識は希薄でした。発声は、本人のオリジナリティのもと、本人の感覚によって選ばれたものであったからです。

となると、本人のイメージや感覚が劣っていては正されないのです。そこで、その生まれつきの自動選択能力という素質が天分のようにも思われていたのです。誰にも合わせないで自分のよし悪し、持つものを伸ばす、この場合は声のことです。でも、それは、そこまでにその人に入った声、歌、つまり、聴覚、耳の力や体感が導くわけです。自分の資質を開花させるのに、もっともよい見本が選べていたかということにもなります。

しかし、いつになっても体、喉は変わるし、耳も育ちで変わるのです。よくも悪くもなるのです。

感覚の中でも体、喉そのもののよし悪しでなく、声はその使い方ですから、それを学ばなくてはなりません。しかし、他方で、その人の持つ体、喉は独自のものです。可能性も限界もそこに根ざすのです。