今までの体のままでも、よいところ、悪いところの応用はできます。よいところを褒めてテンションを上げ、自信をつけさせ、悪いところを指摘して直させて、効果をみせて自信を与える。ヴォイストレーナーは、その教え方や、メニュの信用を得るために即効的なことをみせなくてはならないことが多いものです。
体験レッスンも、こういうこともやるという一例にしかすぎないのに、今や、1回でこんなに変わる、と実感をもたせ、実践的なトレーニングだと思わせなくては、次のレッスンにはいらっしゃらないかもしれません。まして、他のトレーナーと比べられることも多くなったトレーナーは、差別化して演出力を上げなくては、人がつかなくなるから、どうしても、そちらの方向へ走り出します。
私は、最初はプロと、次に、主に私の本を読んだ一般の人とやってきました。あまり実感の演出に頼らずとも、信用してくれたことろから始められたので、基礎づくりからの10年以上をやることができました。そのような流れは大切にして、実践的な時間のためのショー、演出だけで終わるのは、できるだけ避けていきたいと思っています。