表現するには、ギリギリの基礎より、やや余裕をもって余力のあるくらいに身につけておいた方がよいということもあります。
より早くより強く身につけられる、これが私の考えるヴォイトレ、つまり、トレーニングです。
ふつうのヴォイトレは、「胸式を腹式に切り替えましょう」レベルですから、何年たっても、結果として、あまり身につきません。1、2回でも、あるいは1、2ヵ月でも、そのような感じにはなります。緊張気味のレッスンで、少しゆるめたらそう感じるだけです。パンに飽きて中華を食べるとうまいと感じるようなものです。日常での少し運動したあとくらいの強さの呼吸にすぎないのです。他のスクールからきて、腹式呼吸や腹から声を出せるような人は、10人に1人もいません。日夜トレーニングしていないのですから当然です。
トレーニングでも、その必要性も高めていないと何年たってもそのままなのです。