何かしらわからないもの、それはトレーナーの指し示すもの、そのものでなく、方向のようなものでよいと思います。そういう世界を、そういう存在であるがままに受けとめればよいのです。未知の魅力を解釈して貶めるべきではありません。
トレーナーを尊敬しろとはいませんが、学びたいのなら一歩下がって立てておきましょう。トレーナーでなく、トレーナーの向こうにある世界へのリスペクトです。それがなければ、本質的なことを学べないと思うからです。
「トレーナーの言うとおりにしなさい」とは言いません。まったく逆に、反面教師として学んでもよいのです。ただ、トレーナーの言うところの理や、あなたに望もうとするところの理を読む努力はしましょう。さまざまなアプローチはありますが、とにかく、あなたを変えるため、感覚なのか理なのか、あなたのなかにないものを身につけるために、レッスンを処方しています。
あなたの今をもってしては、どこにもいけない頭も体はそのままでは身につきません。体は、量と時間で変えられますが、頭がストップをかけてしまいがちなのです。するといつまでもくせがとれません。体のくせ、発声のくせは、考え方のくせやイメージのくせから来ていることも少なくありません。