ヴォイストレーナーの選び方[アーカイブ版]

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に  バックナンバーは「夢実現・目的達成のための考え方と心身のトレーニング」をご覧ください http://bvt.txt-nifty.com/trainersen/

実践からのトレーニング

実践における基本の能力差を埋めるために、さまざまなトレーニングが生み出されてきました。しかし、それは実践でのパワーアップよりも、正確さも含め、調整のためにシミュレーションされたものが大半です。

器を広げるものと、器を完全にするもの、つまり、パワーアップと確実性(正確さ、丁寧さ)の2つが必要なのに、後者だけしか使われてこなかったのです。日本人がまねた欧米、大半がそうだったのですが、主流になりませんでした。

 マラソンでの高地トレーニングは、前者の一つでしょう。大きな刺激、過酷な条件で、量、スピード、長時間でメンタル、フィジカルを鍛え、より完全、確実にするのです。

 この2つを伴わせてなくては実現できないのです。一方に偏ると害になります。パワートレーニングでフィジカルは強くなっても実践に向くわけがありません。

こういうことは日本でも気づいた人はいました。調整だけでは厳密に調整できないからとパワーが重んじられたのに、形にまでできず、再び調整中心になったのでしょう。スポーツではありえないことも、音響のフォローで可能のように思われたからです。

 バッターなら、大振りして当たったらホームランという力をつける、球威に負けないパワーが必要です。しかし、本当はより確実、正確にするために大振りでなく、シャープに振り切るスピードというパワーが必要なのです。

 実践だけで声は育て、それを模したフレーズトレーニングを中心にした方がよいという考えが出てきます。せりふや歌でいうと、舞台に出すもので実践の練習することが第一であると。その考えは、劇団などでは主流です。落語、邦楽では、実践練習だけで声もコントロールしていくのです。

 声だけをトレーニングとして分けたのがヴォイトレですが、不要と考える人もいるのです。せりふの暗誦ということが練習の優先となりがちです。パーフェクトを目指す人か、他の人に声の問題を注意された人にしか、需要がないということになります。この二者は、必要性に迫られるからです。いえ、それがよいのです。その関係も知ることが第一です。ヴォイトレで、私と見解が分かれるのは、多くのトレーナーは後者だけしかみていないからです。