ものの形の方が、ものの動きよりわかりやすいのは、視覚で静止したものを捉えるからです。ものの形が動くとしても、音の動きよりは、よほどつかみやすい。音や声は、形に隠れスルーされがちです。現実にあるのに気づかないことも、多々あります。音楽家は、音にこだわりますが、声においてはかなり微妙といわざるをえないです。実体、動きが把握にしにくい、イメージしにくいことが、スポーツやダンスほどに確実に人が育てられない要因の一つです。
音響的なフォロー、マイクや、そのリヴァーブが加わり、ヴィジュアル化でのパフォーマンスとしての効果が大きくなってきたこともあります。
AKB48を、歌い手とかアーティストと言うのでしょうか。私が、紅白歌合戦は、ステージ合戦になったと言ったのは、もうかなり昔です(1980年代はじめ)。お祭りですから派手な衣装や演出があってもよいでしょう。NHKが声力、歌力で歌手を選ばなくなった、いや、人気に声と歌唱の実力が伴わなくなった、聴衆が観客になったということです。ラジオだけであったら、決してこうはならなかったでしょう。