Ⅰ、Ⅱ、Ⅲのレベルでの、それぞれの目的とプロセスを、よく考えてください。Ⅱ、Ⅲが、Ⅰの下積みになっているのです。
Ⅰのトレーナーが、成果をすぐに上げられるように思うのは、誤解です。そこで上がったくらいの効果では、どこにも通用しないです。5年もみたら、わかります。一からやり直しするために、こういうところにいらっしゃるからです。
日常性のところで通用しなかったのに、やり方を少し変えてみてよくなったと思う、そう思わせるトレーナーや整体のようなことに依存してしまう。となると、声の調子は、よくても本番の舞台には通用しないでしょう。それを自分の素質とか才能のせいにしてあきらめてしまうことになるのです。
それをメニュや方法のせいにしないようにしてください。メニュや方法が悪いのでなく、おおよそは、あなたのスタンスの問題なのです。日常のベターを取り出すこと、使い方のよさでバランスを取ることが最終目的では、そこで上達が止まって当たり前なのです。
私がⅢのレベルで課しているのは最悪のコンデションでもプロを凌ぐレベルです。こうなると、一声で違うのです。
ですから、私は、最初から、あなたのめざすレベルの声、ヴォイトレやトレーナーが引き出すことができ、目的とした声が出たところで、どの程度、通用するかを考えることから、始めるように言っています。声域が曲をカバーできても、どうしようもないでしょう。