夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

歌唱表現と技法のギャップ

解剖学や生理学の勉強をしても“身”につくものはありません。第一線のオペラ歌手やポップス歌手にそんな人はあまりいません。トレーナーとして人に教える時に、学ぶのはよいことでしょう。餅は餅屋に任せましょう。 歌うときは、頭を空にしないと、オーラ、集…

圧倒的なインプットのための課題でのアプローチ

マンネリを防ぐのは、表現の世界での具体的なアプローチをしていくことです。 歌がうまくなりたい。自分の歌が歌いたい。これに声だけが出ても無理です。リズムや音程のトレーニングをしても無理です。一流の人が学んだのに習います。時間や量を効率化するの…

基礎のフォーム

初めて何か新しい、スポーツでバッティングなどをスタートしようとすると、余程、勘がよく、体や感覚が優れている人を除いて、ほとんどは手や足、部分的に力が入って、痛くなります。そこで手首のスナップなど教えてもらっても、ボールになんとか当たるだけ…

二重の方針

とはいえ、誰もが一流の大歌手などを念頭おいているわけではありません。声楽のトレーナーで、声域やバランスについては、他のところのトレーナーより、ずっと条件の変わることを長期的に考えた上、短期の成果も出すことを、セットしているのが、今の研究所…

声そのものでみる

ヴォイトレは、うまくなるために受けるのに、一時でもコントロールが乱れたら失敗と考えるのでしょう。基礎から変えたいなら、大きく変わるためには、今の発声から離れなくてはいけないのです。バランスとピッチ、リズムにだけ合わせようと、くせをつけたり…

バランス重視で没個性

気をつけなくてはいけないのは、すぐに仕上げようとするなら、必ずバランス重視となることです。バランスを整えるのは平均化です。そこから個や我が出てくるでしょうか。むしろ、それを抑えることがバランスをとるということになりがちです。 「我」が、くせ…

判断の違いに学ぶ☆

声に関する絶対的な判断はないということです。声楽家でさえ、一流の人は、生涯にわたり研究して発声を変えていきます。スポーツ選手、野球選手やゴルファーでさえそういうものです。プロセスや芸の道に判断基準はあるから、レッスンは成立するのですが。相…

多様な見方を知る

研究所内ではレッスンがマンネリにならないように、時々、他のトレーナーにサードオピニオンとして、一言アドバイスさせたり、ローテーションを変えることをお勧めしています(原則として、最初から2人以上トレーナーがついています)。 研究所の外で別にト…

トレーナーとの分担

トレーナー、声楽家は、現実に、ここにいらっしゃる方には、とても役立っています。ニーズに応えるのが仕事ですから、そこはそれでありがたいことです。 私も応用ということで、基本を掘り下げつつ、ムチャ難題、いろんなところで解決できなかった問題の持ち…

研究する

私は、ヴォイストレーニングに、プロレベル、そして生涯、長期に使えるということを想定しています。どのトレーナーについているとか、研究所にいるとか、いないなどと関係ありません。 研究所をやめても、多数の人が会報を購読しています。レッスンに戻って…

役者と声楽家

私が声楽家と組んでいるのは、彼らのオペラの舞台での実力レベルでなく、5年、10年、15年以上、発声や共鳴、呼吸を人並みでないレベルで高めてきたプロセスを買うからです。そこまでのプログラムと方向性に、発声の基礎の共通点を見出しているからです。 彼…

フレーズ

私が1フレーズにこだわるのは、その人の表現と判断の精度をあげるためです。 ど真ん中にくればホームランとなる力を養います。そのために再現性が必要で、そのためのフォームもいります。タイミング、勘、筋力、神経など、あらゆる心身の能力のパフォーマン…

バランスとインパクトにスタンス☆

a.ステージ=状態、調整、リラックス、バランス(声域)、本番 b.トレーニング=条件、強化、集中、インパクト(声量、音色) これは、私がよく使う声や歌の本番(ステージ)とトレーニングの違いを述べた対比表です。aはマイナス、ミスをなくす方向、bはプ…

程度~ワークショップ

私がバッティングセンターで、プロのバッティングコーチに打つコツを教わると、快音が響くようになるかもしれません。うまくいくと最初は、よい結果が出るでしょう。でも次の30球で息切れ、集中力が切れ、やがて腕がマヒするでしょう。 100球中、70球ジャス…

一日の効用~ワークショップ

私は気づきを最大の効用とし、一日でよい声を出せるようにするワークショップには重きをおいていません。自分の今のなかでよい声が出たらそのままで通用するという、誤解を与えてしまうからです(私はそれを「ベターな声」と言っています)。 それならば、な…

声の症状と日常性

声がかすれる、喉が痛い、声が弱いという症状でいらっしゃる人が増えています。養成所やプロダクションに入ったり、オーディションを通ったりした直後のプロやセミプロにも多いことです。 昔は、喉について教えてくれる人はいなかったのに、今は、あなたの喉…

プログラミング

研究所では、プロの表現については私が中心で、目標の決定から、管理し、プランニングをつくっています。基礎づくりは、初心者は、トレーナーにつきます。プロについては、その人の資質や方向によって、いろんなスタッフを加え、分担しています。 少なくても…

声のリハビリ

1年間入院していた人が、退院した翌日にマッサージでほぐしてもらっても、マラソンには出られません。私は1週間入院したことがありますが、その後1ヶ月、あまり体を動かせませんでした。そこで、3年の計画を立てました。1年目は、息と体、2年目は、発声と共…

100人に1人

喉が弱いとか、傷めやすいとかで体の不調で医者に行くことは悪いことではありません。大体、行く必要のある人は、10人に1人くらいです。メンタル的に頼りたいとか、安心したいという本心で、5、6人でしょうか。整体やマッサージなどと似てきます。 それは、…

表現と基礎の間で

桜が舞い花吹雪が水面を埋め、桜色の流れゆくのにも心打たれる。これも自然の表現です。 私が枝を揺らすと、パッと桜が散ります。それを見て、小学生たちが並木を次から次と幹を両手で揺らしていきます。あまり、桜は散りません。 “そんな唄をたくさん聞いて…

心身是精進

正しいトレーナーとか、正しいヴォイトレの方法といった、うわべの違いに囚われず、きちんと本質を踏まえて、トレーニングを続けていくように整えていきたいものです。 時間はかかります。でもこれまで時間をかけてこなかったなら、当たり前のことです。時間…

多様性のなかでの声

沈黙でも伝わるだけのものがあります。だから声を出したとき、輝くのです。 まずは、声そのものを輝かせていく、それを結果として、手に入れていくのはレッスンです。どこの国にも民族にもある魅力的な声は、かつて日本にも満ち溢れていました。このところ、…

感じる人

竹内敏晴さんの「人間、この声、命の輝き、衝撃」を、私は「生命力、立体感」と言っています。今のことばで言うと、「リアル、3D」でしょう。あなたがここにいて、その存在感が、オーラを放っているように、その一つの媒介を声として欲しいのです。歌わなく…

暗記する長所と短所リスト

歌唱チェックのリストの項目を新たに100出せと言われたら、私は10人くらいの歌唱を聴くだけで出てくると思っています。挑戦してみてください。小見出しはあまり気にしなくてよいです。項目だけ見るとチェックしやすいと思います。 オーディションでは、本人…

異なる解釈と可能性

基礎の力をチェックという切り込みを細かくつけていくことで、気づいていくためのよい勉強になるのです。プロの人は、私よりも歌えるからと、私よりもよい基準も持っているとは限りません。プロの持つ基準を、私ほど根本で把握しているとは限りません。 歌い…

優れた歌唱の条件~基準と精選「歌唱ステージ評価表」☆

以前作った「歌唱ステージ評価表」を刷新したので、取り上げます。 歌唱なので、歌手以外関係ないように思われますが、俳優、声優はもちろん、就活から婚活まで使えるものです。直接当てはまらない項目は、○音域別、○音程、○リズム(の一部)、○設定、○展開…

ひ弱な声から10分の1

よいレッスンもすぐれたトレーナーも、それに勝るものではないのです。竹内敏晴さんのいう「ひ弱な優等生の声」を変えなければ何ともなりません。「ロマン派の狂気」を、甘ったるい差にしか感じていないなら、本物のレベルに追い付くのは無理でしょう。 どの…

声への自覚

私は、発声に自覚的になるということを求めています。それは、最近の流行のような、喉や口内の仕組みや発声のメカニズムを知ることではありません。全身全霊で、声をどう把握し、どのように表現されるものかを知ること、そして、どう表現にならしめるかとい…

「西洋音楽論」~アフタビートについて

「西洋音楽論」で指揮者、編曲者の森本恭正氏の、西洋音楽はアンダービートという論を読みました。日本人の裏拍は1And、2And…で、Andが強いというもので、クラッシックでも二拍子が強いということです。行進や、信号が赤から青でなく黄色をはさんで変わるこ…

竹内敏晴さんのこと~力☆

「胴間声、馬を追い、田を起こす野良声は、熱く、強く、国を突き抜けて、海の船での人を呼ぶ声は、それを忘れてどれくらいになるのか」と、竹内敏晴さんは述べていました。日本のオペラ歌手をみて、「力がない、輝きがない、ひ弱な優等生の答えだ」と看破し…