フレーズのトレーニングでは、その人の声からオリジナリティをみます。たとえ声に力がなくとも全体から何か心に引っかかるところがないのかと徹底してみます。
私の立場は、個人の好嫌を離れた無私であることです。これは、一流アーティストの感覚だけでなくすぐれたトレーナーのもつ共通の感覚を学んでおかないとできません。鏡となることです。
プロの歌い手が人を育てられない理由は、自分の作品や声の世界からみるからです。自分の世界があるからこそプロなのですから、職業病です。それを離れることができても、自分の喉で相手の喉をイメージして、教えるとどうしても無理がでるのです。