夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

声は1割

プロなのか、一流なのか、表現者なのか、アーティストなのか、ともかくも、この世界に入ってくる多くの人が目指すレベルのことを成し遂げている表現者、ここの場合は音声でのということですが、そこにおいても「声の占める割合は1割」と、ずっと言ってきました。

 「人は見た目が9割」とか「伝え方が9割」などというタイトルで本が売れていますが、私から言うと、ここの「人」というのは、「仕事のできる人」ということでしょうが、「見た目」も「伝え方」も占める割合は1割でしょう。ただの人としてなら1割も必要ないかもしれません。それが9割であるというのは、他に何の取り柄もない人と比べてです。それは、クラスで班長を選ぶようなもので、接客、介護などでは好感は持たれるでしょうが、トップレベルの仕事では成り立ちません。

 プロや表現者にとっての1割というのは、とてつもない重みを持ちます。たとえば職人技の工芸品や画家の絵のなかで、1割おかしければ、名声はすべて崩れてしまうでしょう。3割バッターなら強打者、2割バッターなら普通の打者です。

 たかが1割のようでも、そこがあって、全てがのってくるのです。その重みを知るべし、です。とても一所懸命やっている声のトレーニングでも表現を支える1割ということです。ベースとなるものとしてあります。声は1割とわかった上で、他に9割もやることがあるのです。でも、1割確実に声で得られるなら、それほど心強いことはないはずです。