効率化というのは、日本人の得意とするところです。元より、加工業で発展した国であり、基礎部分の構想や発想より応用技術に長けていた民族です。
声の効率化の一つは共鳴に表れます。私は「共鳴の専門家は声楽家」と言ってきました。でも、民謡や声明、詩吟、長唄など、節といわれるものを扱う専門家なら、共鳴を第一にしています。
元より、芯と共鳴も、発声と共鳴もどこで分けるかというとイメージでしかありません。ことばのなかで母音は、共鳴の中に含まれます。ハミングや一部の子音も共鳴です。呼吸の吐気を声にするところに音が生じているのがわかります。ささやき声、ため息、くしゃみ、生理音は別です。
そこでは効率なのです。最少で最大の効果を上げるということです。バッテリーなら最小にして、軽いのにすぐ充電できて高出力、長時間もつということでしょう。安く早く大量に生産できるとしたら生産効率大、簡単に安く長く使えるならコストパフォーマンスがよいのです。期間、楽さ、パワー、持続時間、どれを優先するかで変わります。