2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧
声は声で、ことばやメロディをつけなくては通じないわけではありません。歌手は歌に使っている声で歌っているし、噺家や役者、声優、アナウンサーなどは、ことばに使っている声でしゃべっているともいえます。 この場合、声はツールで、歌やせりふとして問わ…
トレーナーに何かをいわれてきてわからないという人には、その意味を具体化して、伝えます。原因と対処法をその人に対して与えます。それを直す必要があるか、直らないときにはどういう対処ができるかを伝えます。 ケースによっては、まねして、欠点として相…
声や歌については、私のいうことの方が信用してもらってもよいでしょう。私も長くやってきたので、相手をみて、コメントは加減します。レッスンやトレーニングは、時間をかけて変わればよいのですから、よほどのケースを除いては、ズバッと悪いことだけをい…
他人の評価については、自分にプラスに活かすことだけを考えてください。 ほめられたら、身を引き締めるようにし、批判されたら、直すべきことは直しましょう。それ以外は課題にするか、忘れるかです。ノートに記録しておくとよいでしょう。 誰がどういう立…
日常の声は、日本人は2-1~2-2、 欧米人は、1-2~3-1、 ロシア人あたりには、~3-2もいます。 ここから歌う声を、日本人は、2-2~3-1の胸声の支え(戻れるところ、感覚=芯)をもたずに、1-1~2-1で勝負しているのです。ボーイソプラノがそのあたりです。 ま…
日本人の歌手や声楽家には、1-1~1-2だけで勝負しようとしているように思えます。頭声と同じく胸声も、あてたり押しつけたりすると、2-1~2-2のひびきを増幅させ、拡散させてしまうだけです。 上(高い声)の線で下(低い声)の線との折り合いをつけるのは、…
感覚では、裏声、ファルセット 1-1(~1-2) 頭声、1-1~1-2 (喉声 2-1~2-2) 胸声、2-2~3-2 これは、トレーニングの発達段階でいうと、2から、1へ伸びるとともに3、4へ伸びるイメージです。 つまり、素人 2-1~2-2、 アマチュア 1-2~3-1、 プロ 1-1~3-…
胸声部も高い声と同じで、縦の線上でイメージしていきます。喉から下の方へ胸の真ん中あたりに出口を感じます。喉が離れにくいので、頭の方へのひびきを一度除くとよいでしょう。首から上では音をひびかせないという感じにするのです。ここは、先のC4から下…
ジラーレ、アクートなどの声区での変化、融合、ミックスヴォイスについて、またファルセット、裏声、地声、頭声、胸声、ビブラートなどは本来、個々に取り上げる必要のない問題です。 喉のところで出している声を喉の奥をあけて共鳴を集めます。そのために鼻…
トレーニングで喉を壊したり、悪化させた後に、それをやめて頭声での共鳴をつかんだ人は、それまでの過去(喉や胸声のトレーニング)を全否定してしまいがちです。こういう人は、私の理屈通りに実践していながら、他人に教えるときは、それを否定します。そ…
トレーニングというのは、もともとふしぜんに無理なことを行なうことです。同じ日本人でも20年生きて、歌い手や役者に耐えうる声を育ちの中で得てきている人と、全く使わずにきて、トレーニングが必要な人がいるのです。なかには、声を長時間出す。大きく出…
私は正誤の議論をしたいのではなく、日本人の、特に浅い声の歌手、役者、トレーナーに対して、欧米を含め、世界中の民族が共通して持つ条件の欠如を指摘してきました。芯のない声にひびきをつける(低音のない高音)のは、根のない茎のようなものです。いつ…
日常の声まで、その条件を変えるなら、2(一部は1)に踏み込んで、3~5年は最低限要するでしょう。そのつど、4は調整しなくてはなりません。 1.喉 2-1~2-2 2.喉の育ち、条件 1-2~2-1 3.喉の今の状態をよくする 1-1(1-2)~2-2(3-1) 4.喉の使い方 1-…
一人ひとり違う喉があり、育ちがあり、その上でもっともそれを活かせる使い方があります。次の4つを一緒くたにして考えないことです。 1.自分の喉そのものの形態 2.自分の喉の育ち (喉のもつ条件、過去歴、鍛えられ度) 3.自分の喉の今の状態 (今の使…
声を正しく使う前に、声を使う段階がいるのです。フルマラソンを走るまえに、ジョギングの期間が必要かといえば、あたりまえでしょう。 走りすぎて痛めたから、やり方が間違っていたとして、やり方さえ正しければ、もっと楽に早くできたと思い込む人が多いの…
声帯を鍛えるという考えの人には、アナウンサー、役者、声楽家の一部では、確かな音源として、息を強くして強い声にしようとしている人もいます。ひびかせるにも、声になっていなければ仕方ないので、一理あると思います。私は、低いところでのどの開きをキ…
鍛えない理由の一つは、欧米のメソッドの輸入です。外国人は、すでにこのレベルの声が日常生活でマスターされていて不用です。もう一つは日本人のトレーナーの大多数が、のどが小さく、高めが出しやすい人なのです。あまり日常の声のよい人はいません。本人…
今のポピュラーのヴォイトレというのは、高い声で出す、そのために喉声を回避します。喉声ゾーンを避け、喉の息をあけ、頭声にひびきをもってきます。ほとんどこれだけのノウハウです。日本の声楽も高音域獲得のために、同じことをやってきました。頭声から…
私の企業研修のテーマが以前は、「大きくはっきり伝える」だったのに、最近は、「感じがよく伝わる」ような声を求められるようになってきました。上司の大きな声だけでパワハラに近いと思われる、そのようなことが現実にあります。 日常の声レベルは基本です…
日本人の生活や文化は、特に耳で聞く声よりも、目でみる視覚に多くを負っています。私はその考察のための材料をたくさん持っています。しかし、ここでは日本語が「聞く話す」よりも、「読み書き」にすぐれていること、日本発の文化はビジュアルがメイン、J-P…
私は、科学を否定しているのではありません。それはよりよく生かすことで意味があります。中途半端な理屈やことばにとらわれ、自分を否定する根拠のように、自分のためにならないように使うのなら、知らない方がましです。芸事における科学や知識は、そう使…
知識は知識、理論は理屈です。否定的でなく、肯定するのに使うのならよいことです。自分の洞察力がないときに、一方的な思い込みで才能をつぶさないためのリスクヘッジになります。あるいは実力が伸びるまでの時間を稼げるかもしれません。 知識は、要領よく…
すべては人間の力、その人をとりまく環境から、表現へのあくなき欲求によるのです。それが有利で才能が輩出した時代や地域もあれば、まったく不毛だったときもあるということです。 私はあなたに、ロマのすぐれた演奏家を目指して欲しいのです。自分のもつ楽…
a.元々の楽器=のどを中心とした体 b.使い込み、手入れ、今までの歴史、経年変化=育ち、育て方(スキル) c.今の使い方=テクニック オペラにおいては、本人の努力はあるとしても、持って生まれたものの差は大きいと思います。パヴァロッティのような声…
バイオリンという楽器は、実に多くのすぐれた演奏家と技術者(製作者)によって、高度に完成されていきました。家が買えるほどの高価なストラリバリウスの音は、今の技術者でも超えることはできないともいいます。しかし、科学的に性能を比較すると、他のバ…
研究所では、私が本に書いたことより、レッスンでトレーナーにいわれることを優先してくださいと言っています。私のレッスンでも他のトレーナーのレッスンでも、現場第一です。 本は一般的な対象に述べたことです。レッスンはあなたを個別に、今、みているの…
自分の若い頃、半世紀前ほどの勉強のままの指導法を継承しているマエストロ的なトレーナーもいます。私の立場は、新しい発見や学説を学び続けても、それが実際の結果や効果をもたらすまでは、様子見です。よいと思えば試しに直観的に使うことはあっても、メ…
私の研究所では、一早く声紋分析の器材を使い始めました。音声科学の発展はすばらしいことです。天文学や物理学、医学でいうと、天体望遠鏡や顕微鏡が出てきて、目で確認できるようになったくらい、革新的なものでしょう。 関連書籍でも生理学から、音声学、…
自分の判断が第一に優先できないところに、ヴォイトレの難しさがあるのです。あなたが最高の判断のできる力があるなら、声や歌はすでにあなたの思うように使えているはずです。そういう人は、世の中にたくさんいます。ヴォイストレーニングに関しては、以前…
レッスンをして、トレーナー二人の意見、育て方や判断が違ったらどうしますか。私はどちらかに軍配を上げるのではなく、違いが何で生じたのかをあなたに伝えます。 矛盾していてもいいのです。確かな実績があって人を育てているトレーナー、やり方と価値観を…